SUVテイストが盛り込まれた両側スライドドアのプジョー・リフター。カタログモデルがデビュー【新車】

■広大なキャビンと広い荷室、高い使い勝手が魅力

以前お伝えしたように、2019年10月に「デビューエディション」が先行販売されていたプジョー・リフター。2020年11月25日、カタログモデルが発売されました。

シトロエン・ベルランゴと同じプラットフォームを使ったMPVであり、ブランド違いの兄弟車ともいえますが、両車は全高が異なり、プジョー・リフターの方が背が高く、SUVクロスオーバーテイストがより強くなっています。

プジョー・リフター
プジョー・リフターのエクステリア

プジョー・リフターは全長4405×全幅1850×全高1880mm。シトロエン・ベルランゴは全長4405×全幅1850×全高1850mm。搭載されるエンジンは、1.5Lの直列4気筒ディーゼルターボで、8速ATが組み合わされています。130PS/300Nmを発揮する1.5Lディーゼルターボは、1.6tの車両重量、決してコンパクトではないボディを力強く加速させる実力の持ち主です。

プジョー・リフター
「GT Line First Limited」の17インチアルミホイール

両側スライドドアや広大なキャビン、ラゲッジスペースを確保し、ファミリーユースはもちろん、キャンプやマリンスポーツ、ウインタースポーツなど幅広いニーズに応えてくれます。

エクステリアは、180mmという高めの最低地上高と17インチホイール(GT Line First Limited)、樹脂製のホイールアーチとサイドプロテクター、バンパープロテクターのクラッディングを備え、先述したようなSUVテイストを放っています。フロントマスクは、直立気味のフロントグリルの中央に配された、ライオンのグリルデザインが特徴です。

プジョー・リフター
プジョー・リフターのルーフレール

ヘッドライト中央を縦に走る1条のLEDデイタイムランニングライトが用意されるほか、高いルーフには車体の一部としてデザインされたルーフバーを用意することで、キャリア装着などユーザーの多様なニーズにスタイリッシュに応えます。テールランプは、シグネチャーであるライオンの爪痕をモチーフとした3条のLEDラインが配置され、プジョーらしさを主張。

巨大なテールゲートは、ガラス部分のみの開閉も可能なガラスハッチになっていて、使い勝手の高さが魅力です。さらにリフターの「GT Line First Limited」には「アドバンスドグリップコントロール」が標準装備され、FFでも高い悪路走破性が確保され、降雪地域やアクティブな趣味を持つ層などに最適。

プジョー・リフター
プジョー・リフターのインテリア

インテリアは、プジョーの「i-Cockpit」が用意され、上下がフラットな形状になるコンパクトなステアリングホイール、視界とドライバーからのリーチを両立させた8インチのタッチパネルを用意。さらに、ヘッドアップディスプレイを謳うメーターパネルは、ステアリングホイールの中からではなくステアリングの上からのぞく形になります。

また、先述したように、広大なキャビンとラゲッジスペースも特徴。後席は、3座独立の3分割可倒式になっていて、荷室の奥行きは、5人乗り状態で1m、2人乗り状態で1.88mを確保。

助手席を倒せば最長2.7mの長尺物も積載できます。荷室容量は、5名乗車時でトノカバー下に597L、2列目シートを倒した最大積載状態では2126Lを誇り、SUV 5008の1862Lを大幅に上回ります(容量はVDA欧州参考値)。

プジョー・リフター
プジョー・リフターのラゲッジスペース

そのほか、アダプティブクルーズコントロール(ストップ機能付き)、衝突被害軽減ブレーキ、レーンキープアシストなどのドライバーサポート機能も標準装備されていて、ロングドライブでの快適性、安心、安全面にも抜かりはありません。

価格は、「RIFTER Allure(アリュール)」が329万円、「RIFTER GT Line First Limited」が379万円です。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる