■インテリアにゴールドのシートベルトカラー、コンビネーションスポーツシートを用意
2020年11月6日にボルボがセダンのS60に15台、ステーションワゴンのV60に20台、SUVのXC60に30台、計65台設定した「T8 Polestar Engineered」。残念ながらわずか数日で完売になった模様ですが、人気になるのも頷ける充実装備、スポーティな仕立てになっています。
電動化を進めるボルボ。今回の「Polestar Engineered」も例に漏れず、前輪をエンジンが駆動し、後輪をモーターで駆動するプラグインハイブリッドに「Polestar Engineered」専用のチューニングが施されています。なお、エンジン(スーパーチャージャー、ターボ付)とモーターの合算参考出力420ps(333ps/430Nm+87ps/240Nm)によるハイパワーが自慢です。
シャーシも専用の仕立てになっていて、専用装備のオーリンズ製DFV(デュアル・フロー・バルブ)ダンパーが用意され、前後ダンパー共に22段階で減衰力調整が可能。フロントダンパーの調整はボンネットフードを開ければ可能になっていて、リヤも含めて自分でもできる方も多そうです(ディーラーでの調整を奨励しているとのこと)。
さらに、フロントには、専用ストラットタワーバーによるボディ剛性の向上も盛り込まれています。ボディ剛性感の高さもあり、足まわりは想像するよりもハードではなく、路面によってはしなやかさも感じさせる味付けになっているのは朗報といえそう。
先述したようにハイパワーが自慢ですが、ブレーキも強化されていて、強力な制動力と高い耐フェード性を誇るブレンボ社製の6ピストン・フロントブレーキキャリパーとスリット入りベンチレーテッドディスク(フロント/371mm)を装着。なお、XC60には、Akebono社製6ピストン・フロントブレーキキャリパーが用意されます。
スポーティかつスタイリッシュなエクステリアも見どころで、専用バンパーやグリルをはじめ、Polestar Engineered専用の19インチアルミホイールも目を惹きます。高剛性な鍛造アルミニウムホイールで、ブレーキキャリパーは、Polestar Engineeredのカラーアイコンでもあるゴールドになっていて、シートベルトと同じカラーコーディネイトになっています。
ほかにも、Polestar Engineeredのロゴタイプが配されたブラッククローム仕上げのステンレススチール製エキゾーストパイプ、専用エンブレムなども装備され、大人のテイストでありながらも、ひと目でノーマルとの違いが分かるようになっています。
インテリアでは、先述したゴールドのシートベルトカラーのほか、テキスタイル/ファインナッパレザー・コンビネーションスポーツシート、カタログモデルでは2021年モデルから廃されたパドルシフトも「Polestar Engineered」には用意され、マニュアル感覚の操作がステアリングから手を離さず可能。
ほかにも、音響、音質にこだわりを持つボルボらしく、今回の「Polestar Engineered」には、スウェーデンのヨーテボリにある有名なジャズクラブの音響が再現されるモードも設定されています。
なお、「V60 T8 Polestar Engineered」の車両本体価格は919万円。試乗車には「クリスタルホワイトパール(12万円)」「bowers & wilkinsプレミアムサウンドオーディオシステム」、ボルボドライブレコーダーのオプションが加わり、オプション込みで973万9650円です。
(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)