●NSXの表彰台独占は2007年の第5戦SUGO以来13年ぶり
11月8日に開催されたスーパーGT第7戦「FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE」。HONDAのホームコースとなるツインリンクもてぎでNSX-GT参戦5台が決勝レースで1位から5位を独占するという、史上初となる大記録が生まれました。
今シーズン、DTMとの共通技術規則Class 1規定に準拠するため、NSXのアイデンティティであるミッドシップレイアウトからFRレイアウトに変更を余儀なくされて開発されたニューマシンは、新型コロナウイルス感染症による開催スケジュールの大幅変更によって8月に開催された第2戦富士で#17 KEIHIN NSX-GTが優勝。
また第3戦鈴鹿では今大会でもポールポジションを獲得した#64 Modulo NSX-GTがポールポジションを獲得するなど、シーズン序盤からライバルとなるGR SupraやGT-Rに引けを取らない速さを発揮していました。
そして迎えたこの第7戦では予選からその速さを活かし、ポールポジションから3位までをNSX-GTが独占。幸先の良い予選結果となります。
翌日行われた決勝でもその速さに磨きをかけ、今シーズンここまで3回のポールポジションを獲得しながらもなかなか優勝に手が届かなかった#8 ARTA NSX-GTが圧倒的な速さと絶妙なタイミングでのピットストップで念願の今季初優勝を勝ち取ると、今大会ポールポジションからスタートした64号車も今季初表彰台となる2位を獲得。
3位にはセーフティカーに翻弄され厳しい展開となった決勝でも予選順位をしっかりキープし今シーズン2度目の表彰台となった#100 RAYBRIG NSX-GTが入り、NSXとしては2007年の第5戦SUGO大会以来13年ぶりとなる表彰台独占となりました。
さらに予選11番手スタートの#16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTがセーフティカーを味方につけ4位に、そして10番手からスタートした17号車も第4戦で優勝した速さで、終盤48周目にライバルをパスして5番手に上がるとその位置をキープしたままチェッカーを受け、スーパーGT史上初となる上位5台をNSXが独占する快挙を成し遂げました!
●上位6位までが4ポイント差のシリーズ争いにHONDA3チームが入る
今大会を終え、5位に入賞した17号車KEIHIN NSX-GTがシリーズポイント51となり、同じく51ポイントの#37 KeePer TOM’S GR Supra 平川亮選手と優勝回数の多さでランキングトップに返り咲きました。
その2台に2ポイント差で100号車RAYBRIG NSX-GTが、#23 MOTUL AUTECH GT-Rと同ポイントながら優勝回数で4位に、そしてそこからさらに1ポイント差で今大会優勝した8号車ARTA NSX-GTが5位となり、NSX3台が3ポイント差でシリーズチャンピオンをかけ、最終戦に望むことになりました。
HONDAとしては2018年に100号車がシリーズチャンピオンを獲得した以来2シーズンぶりのシリーズチャンピオンを獲得できるのか、3週間後の最終戦が非常に楽しみです。
(写真:吉見幸夫、松永和浩、GTA 文:H@ty)