三ない運動はもう要らない!高校生と市長が一緒にバイク・ツーリングで「伊豆市の魅力と交通安全」をアピール

画期的英断の伊豆市菊地市長にインタビュー!

菊地伊豆市長とツーリングの試走にでかける高校生ら原動機研究部の部員たち
菊地伊豆市長とツーリングの試走にでかける高校生ら原動機研究部の部員たち

静岡県内の高校生や高専生らが、バイク・ツーリングで観光スポットを巡り、PRに一役買おうという計画に、伊豆市の菊地豊市長と波多野靖明市議が賛同。若者に交じって原付スクーターにまたがり、ライダーら観光客の来訪を訴えることになりました。3日8時30分に総勢8人が伊豆市役所を出発。50ccや125ccのスクーターで、月ヶ瀬道の駅、浄蓮の滝など名所を回ることになりました。

地域のクラブ活動に成長 レースにも参加

ツーリングに参加する高校生らは、自動車開発や整備に関心のある若者で作る「原動機研究部」に参加する部員の男女6人。在学中のレース参加をきっかけに自動車産業に就職した社会人1年生も加わります。

原動機研究部の部員とレース車両
原動機研究部の部員とレース車両

原動機研究部はもともと伊豆市内にある高校のクラブ活動でしたが、校内の部活動とは別に、広く周辺の高校や高専生も集まり、地域のクラブ活動に発展しました。二輪車、四輪車を問わず県内で行われるレースに出かけ、レース運営のサポートや、参戦チームの技術スタッフのアシスタントとして、タイヤ交換や空気圧の測定などを手伝っています。

市長らとのツーリングは、原動機研究部の活動を見守ってくれた同市への「恩返しプロジェクト」として考えられたと言います。新社会人となった部員は、感染防止の自粛期間中にも、伊豆市にマスクを寄付する活動も行っていました。

学生時代再燃、市長は大型自動二輪所持者

伊豆市・菊地市長
高校生らとツーリングに出かけることになった伊豆市・菊地市長

菊地市長も高校生とのツーリングに積極的です。リモートでインタビューに応じ、このツーリングに賛同した趣旨を話してくれました。

「実は私、普通免許に自動二輪が付帯する最後の年の取得者で、今も自動二輪の免許を持ち続けています。高校時代にバイクに乗ってました。自転車もバイクもとてもいいツーリング手段で、伊豆半島を十分に楽しんでいただきたいと思っています。」

伊豆市のスポンサーステッカーを付けた原動機研究部のレース車両

学生時代を過ぎてバイクから離れていたため、今回のツーリングは何十年ぶり。菊地氏は10月31日には公務を離れて、プライベートで参加高校生らと試走を行い、周到な準備をしました。
「自衛隊にいる時もバイクに乗る職種でなかったので離れていますが、伊豆半島のきれいな自然をさわやかに楽しむことができる。そのすばらしさを若い人に伝えるとともに、その反面、危険な思いもしましたので、安全には十分に気を付けて走ってほしい。そういう思いを伝えたいです」

ただ、静岡県内では路上の道路情報案内板で越境時の感染予防を呼びかけるなど、感染拡大の懸念もなくなっていません。この点について菊地氏はこう説明しました。

伊豆市・菊地市長
リモートでツーリング参加の趣旨を説明する伊豆市・菊地市長

「首都圏からのお客様に不安をもっているのは事実です。従って越境は慎重にという表示もあちこちにあろうかと思います。その一方で9月の連休にはあれだけたくさんの人が伊豆半島を訪れたけれども、これによる感染拡大は起こっていない。ですから、私は普通に対策をとれば予防できるだろうと思っています。自転車やバイクなどのツーリングだけでなく、鮎釣りやゴルフなど感染の可能性が非常に小さいアウトドアでのレジャーをうまく使っていただけることを期待しています」

菊地氏は出発地の市役所で静岡県警による安全講和を高校生らといっしょに聞いた後、伊豆市と国土交通省が共同で新設した月ヶ瀬道の駅を同行する予定です。

(文・中島みなみ)