ヤリスクロス、キックスの登場で値落ちしたコンパクトSUVの中古車とは?【中古車】

●ほとんどの車種は横這いや値上がりの中、絶版車ジュークの値落ちが目立つ

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ヤリスクロスのフロントスタイル

2020年6月の日産キックスに続き、8月31日にはトヨタヤリスクロスが登場し、国産コンパクトSUV市場は盛り上がっています。トヨタはC-HR、ライズに続き3車種目ということで、SUVに力を注いでいるかがわかります。

今回は新車ラッシュの続く国産コンパクトSUVにおいて中古車価格がどのように動いているのかを紹介します。

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キックスのフロントスタイル

国産コンパクトSUV市場は2010年に登場した日産ジュークが開拓し、その後、2013年にホンダヴェセル、2015年にマツダCX-3、2016年にトヨタC-HR、そして2019年にダイハツロッキー/トヨタライズが登場。

5ナンバーサイズのSUVとして人気を博しているライズは月別の新車販売台数でNo.1に輝きました。キックス、ヤリスクロスと新型車が登場したことで、国産SUVの中古車にどのような動きが起きているのでしょうか。

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ロッキーのフロントスタイル

まずは、ヒット街道驀進中のダイハツロッキー/トヨタライズです。2019年に販売開始したばかりですが、ロッキーの中古車の流通台数は約570台、ライズは約460台と右肩上がりで増加しています。中古車の平均価格の推移を見てみると、ロッキーは3カ月前の時点では約203万円でしたが、今月は200万円とやや値落ちしています。これは中古車の平均走行距離が延びた影響によるものでしょう。

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ライズのフロントスタイル

一方のライズの平均価格は3カ月前の約204万円から現在は約211万円まで値上がりしています。エンブレムが違うだけの兄弟車なので、ロッキーのほうがお買い得と言えるでしょう。

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ジュークのフロントスタイル

続いては中古車の流通台数が約1000台の日産ジュークです。2010年に登場し、国産コンパクトSUV市場をけん引してきたジュークですが、2019年で生産終了。その後継車としてキックスが登場しています。

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ジュークのインテリア

販売開始が2010年と最も歴史の古いモデルなので、中古車の平均走行距離は現在約4.6万kmで、3カ月前の約4.4万kmから2000km延びています。それに伴い、平均価格は3カ月前の約83万円から約77万円へと順調な値落ちを示しています。ただ流通台数が減少傾向となっているのが懸念材料と言えるでしょう。

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CX-3のフロントスタイル

国産コンパクトSUVの中で唯一ディーゼルエンジンを搭載しているのが、マツダCX-3です。2015年から販売開始され、現在中古車の流通台数は約1320台となっています。しかし、CX-3の中古車の流通台数も3カ月前は約1800台もあったので減少傾向となっているのは気になります。

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CX-3のインテリア

中古車の平均走行距離は3カ月前、今月共に約3万kmをキープしており、その動きに呼応するように平均価格も約161万円で横這いとなっています。

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C-HRのフロントスタイル

続いては、ヤリスクロスの発売の影響を受けそうなトヨタC-HRです。クーペのようなスタイリッシュな外観デザインが特徴です。輸入車のSUVではSUVとクーペルックのSUVで差別化ができていますし、RAV4、ハリアーという棲み分けができているので問題ないのかもしれません。

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C-HRのインテリア

現在、C-HRの中古車の流通台数は約2180台と販売開始から約3年半としては流通台数が豊富です。しかもC-HRは3カ月前には約2800台もあったので減少していても豊富な流通台数を誇ります。中古車の平均走行距離は約2.4万kmで3カ月前の約2.2万kmから延びています。

平均価格ですが、3カ月前そして現在と約209万円で横這いとなっています。現在のところキックス、ヤリスクロスの登場による影響は見られません。

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ヴェゼルのフロントスタイル

最後は国産コンパクトSUVで2019年最も販売台数が多かったホンダヴェゼルです。旧型フィットをベースとしたヴェゼルはホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用し、シートアレンジの多彩さが魅力です。さらにハイブリッド車にも4WDを設定するなど幅広いユーザーに支持されています。

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ヴェゼルのインテリア

現在、ヴェゼルの中古車の流通台数は、約2740台とコンパクトSUVの中では最も豊富で、3カ月前の時点では約3150台流通していました。平均価格も3カ月前の約2.8万kmから現在は約3万kmまで延びているものの、平均価格は約187万円をキープしており、新型車の影響はまだ出ていない状況です。

一般的にはフルモデルチェンジや新型車が登場すると中古車の価格に変動が起きやすいのですが、キックス、ヤリスクロスと立て続けに新型車が登場した国産コンパクトSUV市場では絶版車となったジュークを除いて中古車相場は横這いというやや肩透かし(?)といった状況となっています。

(文:萩原文博/写真:前田惠介(ヤリスクロス)、萩原文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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