レクサスIS350プロトタイプに乗った清水和夫「ISは3色アイスと鰻のタレ」その意味とは?【SYE_X】

■NAエンジンは回してナンボ! いいね~

●新ISシリーズは3色アイス! プラットフォームはまるで熟成を重ねた鰻のタレ!!

2020年秋にマイナーチェンジ版が発売となるレクサスIS。IS300とIS300hプロトタイプ試乗に続き、3.5LのV6・NAを積むIS350プロトタイプ試乗の模様をお届けします。

レクサスIS350プロトタイプ
レクサスIS350プロトタイプに清水和夫が試乗!

これは明らかにマルチシリンダーって感じの3.5L・V6・NAですね。

6800rpmまで回る! まぁ昔は8000rpm当たり前!だったんだけど。最近はNAで回るエンジンが無くなっちゃっているからな。

おぉ~いいなぁ!
やっぱNAエンジンは回してナンボ!
気持ちい~。
やっぱNAで回るっていいねぇ。
もうターボもモーターも要りません!!

レクサスISシリーズ
今秋にリリース予定のISシリーズ。

今回マイナーチェンジされたISシリーズ。ターボありモーターサプリありNAあり。NAにして排気量で勝負、ターボでサプリメントで勝負、モーターで勝負。まさに3色アイスクリーム! バニラとストロベリーとチョコレートって感じ。

どれがいいか?というと、私はベースのバニラ派で2.0L・4気筒+ターボ。これはエンジン単体が軽いですから、運動性能の中の内蔵のイナーシャ(慣性モーメント)が非常に少ないです。でもNAのV6も悪くないな。

IS350試乗中の清水和夫さん
V6・NAをブン回すのは楽しいね~!

2.5Lハイブリッドはおそらくアトキンソンサイクルをやっているので、モーターとの連携になるけど、意外とモーターで頑張るというよりもエンジンで頑張らせているって感じがありましたね。

暴言を吐けばハイブリッドは要らない! そのくらいレクサスのエンジンラインアップが頑張り始めた感じです。

まぁハイブリッドにかなわないのは回生ブレーキもあるので燃費。燃費を除けば、官能的な走りにおいてはエンジン車、重量も軽くて2L・4気筒ターボは合理的でISに一番ふさわしいかな。

ベースエンジンという考え方じゃなく、ISにとってベストエンジンは2Lターボ。ハイブリッドとV6はそこから上、トッピングが付いたエンジンっていう感じがします。

IS350のコクピット
レクサスらしいIS350のコクピット。センターに納まるアナログ時計も健在。

●細かいところの改良が軽量化に効いている

レクサス 製品企画 主査:小林直樹さんに技術的なことをインタビューです。

清水さんと小林さん
レクサス 製品企画 主査:小林直樹さんへ細かく解説していただきます。

剛性は上げたい、でも重量アップは押さえたい…。そんなジレンマの中から採用された各部の鬼スポットや補強材、フロントアッパーアームのアルミ化や材質変更などが行われた新ISシリーズ。

ホイール締結部
悲願だったという、ホイール締結部の変更も行われました。レクサスは順次、この方式にしていくそうです。

「悲願でした!」というホイールとの締結部を、ナットからボルト式に変更されました。

「締結力もアップし、軽量化にもつながります。しかし慣例もあり変えるのには勇気もいったんです。今後、レクサスはこのカタチに順次、変更していきます」(レクサス・小林)。

「このプラットフォームはRCからやっているので知り尽くしているよね。言ってみれば鰻屋のタレみたいにつぎ足しつぎ足し、熟成されているよね」(清水)。

トヨタ テクニカルセンター 下山
Shimoyama(トヨタ テクニカルセンター 下山)でのテストで鍛えられたというISシリーズ。アンジュレーション(路面のうねり)やアップダウンもあるため、ニュルブルクリンクと同じようなテストが出来たといいます。

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久しぶり?に暴言も吐いた清水和夫さんのすべてのインプレッション、レクサス小林さんへのインタビューは動画で!

(清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの)

IS350のエンブレム
IS350のエンブレム。

■SPECIFICATIONS
車名:レクサスIS(北米仕様プロトタイプ)
全長:4710(+30)mm
全幅:1840(+30)mm
全高:1435(+5)mm
ホイールベース:2800(±0)mm
パワートレーン:直列4気筒2.0L直噴ターボ/直列4気筒2.5Lハイブリッドシステム/V型6気筒3.5L
タイヤサイズ:18/19インチ
※( )括弧内は従来型比

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レクサスIS300&IS300hプロトタイプに清水和夫が速攻全開試乗! 熟成されたプラットフォームで勝負【SYE_X】
https://clicccar.com/2020/08/17/1003504/

【関連リンク】

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
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