後席や荷室はやや狭めだが、充実の先進安全装備と大きなシートサイズが光る【新型プジョー208】

■先代よりも120mm全長を延長した伸びやかなフォルム

男性的な鋭さと比較的長めのボンネットフード、リヤの安定感が増した印象を受ける新型プジョー208。ボディサイズは、全長4095×全幅1745×全高1455mm、ホイールベースは2540mmとなっています。

プジョー208
新型プジョー208のフロントビュー

先代プジョー208とホイールベースは同値であるものの全長は120mmストレッチし、全幅は5mmワイドに、全高は25mm低くなっています。ホイールベースが同値であるため、後席足元スペースなどは、ボディサイズ(とくに全長)の拡大分ほどの恩恵は感じられません。

プジョー208
新型プジョー208のリヤビュー

●新型プジョー208のシート、ラゲッジは?

身長171cmの筆者が運転姿勢を決めた後ろの席には、膝前に拳が縦に1つ、頭上には手のひら3枚分ほどの余裕が残る程度。ただし、足入れ性は良好で、前席座面下に足がすっぽり入ります。筆者はBセグメントのデミオ・ユーザーですが、後席の広さ(前後席距離)は、新型208の方が若干譲るかもしれません。

プジョー208
新型プジョー208のインパネ

これは前席と後席のシートサイズがかなり大きく感じられるのと、全高の低さによる開放感の差かもしれません。一方で、1745mmという比較的ワイドな全幅により、左右間のゆとりは感じられます。

プジョー208
新型プジョー208のフロントシート

ラゲッジスペースも120mmの全長延長の恩恵はあまり感じられず、VDA方式の荷室容量は265L。フォルクスワーゲン・ポロはBセグメントでも351Lもあり、ひと昔前のCセグメント級の容量を誇っています。後席の広さや積載性を重視するのであれば、兄貴分の308やSUVの3008などを選択したいところ。

プジョー208
新型プジョー208のリヤシート

逆に、1〜2人で使うことが多い人やセカンドカーとして考えているのであれば、不足はないでしょう。後席はシングルフォールドダウンの6:4分割可倒式。先述したようにフロントシートはかなりサイズが大きく、適度なフィット感も確保されていて、長距離でも疲れを抱かないはず。

プジョー208
新型プジョー208のラゲッジスペース

試乗した「Allure(アリュール)」は装備も充実しています。アダプティブクルーズコントロールをはじめ、エレクトリックパーキングブレーキ/ヒルスタートアシスト、ワイドバックアイカメラ、衝突軽減ブレーキ、レーンポジショニングアシスト/レーンキープアシストなどを標準装備。

さらに、LEDヘッドライト&リヤコンビネーションランプ、スーパーティンテッドガラス、オートエアコン、プロキシミティスマートキー/エンジンスタートボタン、ファブリック/テップレザーシートなども標準で用意されています。車両本体価格は259万9000円。

プジョー208
新型プジョー208のメーターパネル。表示の切り替えが可能だ

なお、「Style」はアダプティブクルーズコントロールがクルーズコントロールになり、ランプがハロゲンに、エアコンがマニュアル式などになります。

最上級の「GT Line」は、フルLEDヘッドライト、インテリジェントハイビーム、スポーティフロントグリル、ブラックダイヤモンドルーフ(2トーンカラー)、ダイナミックシート、アルミペダルなどが備わります。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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