■第2世代ではEV専用「EVA-II」アーキテクチャを採用。大型バッテリーパックに対応
メルセデス・ベンツ初の市販型フルEVモデル「EQC」の第2世代が早くも開発テストを開始、その初期プロトタイプをカメラが初めて捉えました。
EQCは、2016年のパリモーターショーで公開された「ジェネレーションEQ」が起源。2018年に初代が発売、日本市場には翌2019年に投入されています。
同社では、EQC改良型を2021年に投入する計画があると伝えられていますが、早くも次世代EQCに取り組んでいるようです。
捉えた初期プロトタイプは完全カモフラージュされており、ヘッドライトやテールライトはすべてダミー。しかし、ボディサイズがほぼ同等なことがわかるほか、サイドミラーがドアへ移動、CピラーからDピラー下部に新たなキャラクターラインらしきものも確認できますが、ダミーパネルの可能性もあります。
それにしても、2018年に発売されたモデルが早くも次期型テストとは異例といえます。
同社が次期型を急ぐ理由は、現行型の第1世代が「Cクラス」や「GLC」現行型に使用されている「EVA-I」アーキテクチャに基づいているからです。これは燃焼エンジンを念頭に設計されたプラットフォームであり、バッテリーやそのほかの物理的なスペースが限られており、理想的なEVモデルと言い切れません。
現在BMWをはじめ、欧州のライバルメーカーが最新世代のEVモデル開発を加速させており、遅れをとるわけに行かないということでしょう。第2世代ではEV専用の「EVA-II」アーキテクチャを採用することで、より大型のバッテリーパックに対応、航続距離も大幅に伸びるなど、本気のEVモデルの誕生となります。
メルセデス・ベンツは、2020年初頭にEQCの米国導入を計画していましたが、2021年まで遅らせることを発表しています。もし、第2世代が2022年に発売決定となれば、第1世代の米国導入時期を再検討、あるいは第1世代は米国で手に入らない可能性もありそうです。
現在、このプロトタイプが本当にEQC第2世代なのか、調査中です。
(APOLLO)