■ターボ、スーパーチャージャー、モーターを備えた「Twin Engine」搭載の4人乗り仕様
道路や駐車場事情に制約のある日本では、フルサイズや大型SUVはそのサイズを持て余し気味になります。
一方で高額といえる車両価格をクリアし、サイズの制約を受けなければ、広大なキャビン、何でも積めそうなラゲッジスペースなど、贅沢な空間がオーナーや乗員を迎えてくれます。
ボルボは、「全モデルを電動化させた最初のプレミアムブランドになる」と宣言。この電動化には、EVやPHVをはじめハイブリッド(マイルドハイブリッド)などが含まれています。以前お伝えしたように、48V仕様のマイルドハイブリッド「B5」をXC60、XC90に設定し、発売を開始しています。
ボルボのXC90には「B5」のほか、4人乗り最高級モデルの「XC90 T8 Twin Engine AWD Excellence(以下XC90 Excellence)」という超ゴージャスな仕様があります。
このほど生産終了となり、日本向け最終モデルになる10台を、特別オファーが付帯されて発売するとアナウンスされました。なお、XC90は日本におけるボルボ車のうち約2.7%とのこと。
2016年8月に日本で発売された「XC90 Excellence」は、7人乗りのXC90を後席2人掛けという、かなり贅沢なキャビンに仕立てた4人乗り高級SUV。つまり、ショーファーとしての利用も想定されたリヤシートが用意されています。
VIPの送迎や、移動可能なパーソナルオフィス空間としてのニーズにも応えるというユニークなSUV。日本ではアルファード/ヴェルファイアやトヨタ・グランエースなどのミニバンがこうしたニーズを満たすだけでなく、そうした仕様(シート)も設定されています。
一方の欧米などの海外では、VIPにはミニバン(バン)は嫌われるという事情もあるようです。
XC90のリヤシートの2脚はフロントシートと同等以上の機能をもつ独立したシートが装備され、シートヒーター、ベンチレーション機能、リラクゼーション(マッサージ)機能、リクライニング機能に加えて特別なフットレストも用意。
■「クリスタル・シャンパン・グラス」と「シャンパン・グラス・ホルダー」を装備
極めつけは、シャンパンボトル2本を冷やすことができるクーリングボックス、各席で使える折りたたみテーブル、保温/保冷機能付のカップ・ボトルホルダーなど。
中でも、スウェーデンを代表するクリスタルブランド、オレフォス社によるハンドメイドの「クリスタル・シャンパン・グラス」とクリスタル製の「シャンパン・グラス・ホルダー」兼用のカップホルダーは高級ホテルのような調度品になっています。
パワートレーンは、高出力と静粛性、環境負荷の低減を兼ね備えたプラグインハイブリッドシステムが搭載され、モーターのみでも最大39.2km(充電電力使用時走行距離)の走行が可能。
また、キャビンとラゲッジルームの間にはガラスの防音壁が設けられ、サイドウインドウにラミネーティッドガラスが使われるなど、静粛性の向上が図られています。
さらに、電子制御式4輪エアサスペンション、ドライビングモード選択式Four-Cアクティブパフォーマンスシャシーにより、路面状態や走りなどに応じて、減衰力をきめ細かく調整することで、快適性を高めています。
先述したように、ラスト10台には「XC90 Excellence」特別オファーが設けられています。新車保証が3年から5年に延長(走行距離無制限)されたのをはじめ、ニーズに応じて下記3つのオファーから1つ選択できます。
「自宅への充電機器設置サポート」「ボールスターパフォーマンスソフトウェアインストール」「ボディ&アルミホイール プレミアムコーティング エクセレンス施工」。
さらに、現金2回払いの金利ゼロの分割プラン「SMA WARI 50(スマワリ50)」も利用できます。これは、契約時に頭金(下取車含む)を半分支払い、残り半分は3年後(車検時)に支払う乗換特約付残額据置型2回払いの支払い方法です。
ボルボスタジオ青山でのオンライン商談サポートも実際されています。同ショールームでは「XC90 Excellence」の実車を活用し、試乗やオンライン商品説明を実施するなど、全国での販売をサポートするそうです。
日本ではフルサイズSUVといえるボルボXC90。それを4人掛けとした「XC90 T8 Twin Engine AWD Excellence」の価格は1359万円です。
(塚田勝弘)