ネットでコロナ対策! 非対面でクルマが買えるオンライン新サービスが続々登場

■ウィズ・コロナ時代の新しい中古車販売やフリマサービス

新型コロナウイルス禍の影響によってテレワークやビデオ会議などオンラインを活用し、「3密」を避ける新しい仕事のやり方や生活様式が話題になっています。そういった潮流は中古車販売やクルマの個人売買サービスなどの世界にも波及していて、インターネットを使った新たな試みが次々と出てきています。

ここでは、そういったウィズ・コロナ時代に対応した、クルマ販売などの新しいサービスをいくつかご紹介します。

●クルマの売買から車検予約までオンライン

大手中古車販売チェーンの「ガリバー」を運営するIDOMでは、クルマの購入や乗り換え時の売却、車検など、従来はショップで行っていたやり取りをオンライン上で完結できる「おうちでガリバー」という新サービスを5月28日から展開中です。

コロナ対策の中古車オンライン新サービス
「おうちでガリバー」のイメージ

これは同社が従来から提供している様々なスマートフォン対応のオンラインサービスを統合したもの。

具体的には、中古車購入から納車後のマイカー管理をアプリで完結できる「my Gulliver」、クルマの査定から売却までを様々な機能でサポートするアプリ「Gulliver AUTO」、アドバイザーにチャットで相談してクルマ選びができる「クルマコネクト」などがあります。

今回の「おうちでガリバー」は、これらを総集、パッケージ化することで、商談なども含めた中古車販売などのサービス提供を、ユーザーが非対面で受けられるようにしたものです。

新サービスの主な特徴は以下の通りです。

1.約4万台の在庫(2020年1月現在)から車両を選べる
2.プロの販売員にチャットなどで相談できる
3.ビデオ通話ツールで店舗にあるクルマの状況が確認できる
4.契約や書類のやり取り、納車やローン審査、車検まで非対面
5.乗り換えをする際のクルマの査定や売却も非対面で可能

2は、クルマ選びが不安な人向けに、オンラインのチャットや電話、動画などでプロの販売員におすすめを聞くことができるサービス。3は、中古車の実際のカラーや状態などをオンライン上で確認できるもの。

4は、従来、中古車購入時にショップで行っていた書類のやり取りや契約、ローン審査や自宅への納車なども非対面で可能なサービス。また、購入後の車検予約もオンラインでできるというもの。

5は、同社が提供する「Gulliver AUTO」というアプリを使用。乗り換え時に前の愛車の売却までをオンラインでできるというものです。

●中古車販売店とのオンライン商談サービス

一方、こちらは中古車販売ポータルサイト「グーネット」(運営:プロトコーポレーション)が6月19日より開始した新サービス。ユーザーと自動車販売会社などがクルマ選びの相談や商談時に利用できるオンライン商談ツール「グーネットLive(ライブ)」です。

コロナ対策の中古車オンライン新サービス
グーネットLiveのスマホ画面イメージ

主な特徴は以下の通りです。

1.グーネット掲載の自動車販売会社が発行するURLを開きパスコードを入力しアクセス
2.音声通話やビデオ通話機能により、簡単にクルマのオンライン商談が可能
3.専用アプリなどのインストールが不要
4.PC、スマートフォン、タブレットいずれのデバイスでも利用可能

なお、今後このサービスは、チャット機能やグーネットで提供しているオンライン予約機能と連携を図る予定。また、クルマ購入時の商談だけではなく、タイヤ交換や車検、整備などの商談時にも利用できるよう機能を拡張していく方針です。

●ランボルギーニから軽自動車までオンライン購入できるフリマサービス

こちらはYouTube動画で事前にクルマのコンディションが確認できるオンライン型自動車フリマサービスの「カババ」。カーシェアサービスなどを展開する企業アラカンが提供する新サービスで、6月17日より開始しています。

フリマサービスですので、基本的にクルマを売りたい人が出品し、買いたい人が落札するという個人間売買を仲介するサービスですね。

コロナ対策の中古車オンライン新サービス
「カババ」のサイトイメージ

主な特徴は次の通りです。

1.出品車両は事前にプロがコンディションをチェック
2.購入時に必要な情報は全てYouTube動画で確認できる
3.購入から納車まで全て自宅でできる
4.出品料、出品者の成約料ともに無料
5.出品作業、名義変更、納車まで全て委託可能

ちなみに、5の出品作業には、クルマの写真撮影から買い手がコンディションをチェックするためのYouTube動画の撮影、情報掲載などのことです。

なお、このサービスは、自動車査定、納車前整備、アフター保証、自動車ローン、自動車輸送、名義変更、コーティングなど、様々な大手企業と業務提携することで、スーパーカーから軽自動車まで様々な車種に対応しているとのこと。

また、出品車両の7割が同社が運営するカーシェアサービス「オーナーズ・カーシェア・クラブ/アラカン」でも利用できる車両。事前に現車をチェックしたい場合は、このカーシェアサービスを利用すれば、実際のクルマの確認から試乗もできるそうです。

●高級輸入車の個人間売買サイト

こちらは、高級輸入車に特化した個人間売買サイト「SHIFTGATE(シフトゲート)」です。6月21日よりオープンしています(運営:SHIFTGATE)。

このサービスは、個人間売買の価格的メリットを生かし、高額な高級輸入車について売りたい人と買いたい人を結びつけるサービスです。

コロナ対策の中古車オンライン新サービス
SHIFTGATE 公式サイトのイメージ

主な特徴は以下の通りです。

1.売買手続きをSHIFTGATEコンシェルジュがフルサポート
2.スマホで簡単に出品可能
3.PC上の電子サインで契約手続きが終了
4.匿名での取引が可能
5.外部エスクロー信託口座による安心取引
6.初度登録後5年5万キロ以下の正規輸入車のみの取り扱い
7.輸入車正規ディーラーと協業しているため取り引きが安心
8.正規ディーラー在庫の出品車も購入可能(消費税込み価格で表示)
9.個人間売買では消費税が不要(ディーラー出品車は消費税込み)

このサービスでは、自動車売買に必要な名義変更や車両登録などは、SHIFTGATEコンシェルジュと呼ばれるこのサービスのスタッフが代行手配するため、面倒な手続きが不要(印鑑証明など個人書類の取得は本人で行う必要あり)。

また、輸入車正規ディーラーと協業しているため、正規輸入車ディーラーの持つ良質な中古車在庫もサイトを利用して販売可能としています。

コロナ対策の中古車オンライン新サービス
専用アプリをダウンロードしスマートフォンで利用可能

今回は中古車販売などに関連した新サービスを紹介しましたが、他の分野でも、今後コロナ禍によりオンラインを活用した新たな試みは増えてくるでしょう。

「禍転じて福となす」といったことわざがありますが、我々ユーザーにとって、今後より有益なサービスが登場することを期待したいものです。

(文:平塚直樹)

【関連リンク】

「おうちでガリバー」サービスサイト
https://221616.com/search/online/

「グーネット」公式サイト
https://www.goo-net.com/

「カババ」公式サイト
https://www.car-byebuy.com/

「SHIFTGATE」公式サイト
https://www.shift-gate.jp/

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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