■「ヤリス クロス」はFF/4WDの2本立て。ハイブリッドモデルも
当初、本年3月3日に予定されていた発表が昨今の情勢で延期され、4月23日にWeb上で今秋の発売が公表されたトヨタのコンパクトSUV「ヤリス クロス」。
日・欧のチームが協力して開発、現地ユーザーのSUVに対するニーズを改めて調査・反映し、コンパクトさと機敏性を両立。スクエアなホイールアーチや車両後部の横長なLEDテールランプが映えるスタイリッシュなデザインとなっています。
ヤリスの派生モデルですがボディ外板は全くの別物で、車両サイズもホイールベースは同じながら全長を240mm(フロントオーバーハング:+60mm、リア:+180mm)、車幅を70mm拡大、車高を60mmアップすることで、ヤリスより長くワイドな3ナンバー仕様(全長:4,180mm、全幅:1,765mm、全高:1,560mm、W/B:2,560mm)となっています。
兄貴分のCH‐RやRAV4サイズに近付くことでSUVとしての存在感が増すと共に、後席や荷室のスペースが拡大されています。
ヤリス同様、新開発「GA-B」プラットフォームを採用しており、ガソリンモデルには1.5L直3エンジン(120ps/14.8kgm)を搭載、2WD(FF)と4WDを設定。ハイブリッドモデルは1.5L直3エンジン+モーターの組合せでシステム出力118ps/20.4kgmを発生。こちらには2WD(FF)とE-Four(4WD)が設定されます。
車両価格はガソリンモデルが約220万円、HVが約250万円との予想。
■日産「キックス」はノートよりパワフルなe-POWER搭載
一方、日産からは6月24日にコンパクトSUV「キックス(KICKS)e-POWER」が発表され、こちらにも注目が集まっています。
キックスe-POWERは一足先にタイで公開された新型SUVで、ボディサイズ(全長:4,290mm、全幅:1,760mm、全高:1,610mm、W/B:2,620mm)はヤリス クロスよりも若干大きく、1.57kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、1.2L直3DOHCエンジンと電気モーターの組合せによりシステム出力129ps/26.5kgmを発生。
エンジンで発電、モーターのみで駆動するハイブリッド方式で、ノート e-POWERを約20%上回るシステム出力により、力強い走りが期待できそうです。
発売時点で4WD仕様やガソリンモデルは無く、e-POWERモデルのみで、FF仕様の車両価格は276万円からの設定。6月30日に発売予定で、9月頃には納車が本格化する見通しのようです。
また各種情報によると、今秋の発売を謳う「ヤリス クロス」は7月中旬に先行予約受付を開始、8月末に発売される模様。販売店ではすでにティザーキャンペーンをスタートさせており、正式発売以降にオーダーした場合、年内の納車が難しくなる可能性があるようです。
今秋以降の両車の販売動向が大いに注目されます。
(Avanti Yasunori・画像:TOYOTA/NISSAN)
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