最大230km走行可能な電動バン・新型プジョーe-Travellerが発表

■100kWの急速充電を使えば30分で80%の充電が可能

以前お伝えしたように、シトロエンのe-Dispatchに続き、プジョーは新型e-Traveller(eトラベラー)を発表しました。

プロユースのみならずレジャーなど個人のニーズにも応える新型「プジョー eトラベラー」は、50kWhのバッテリー容量を備え、航続距離は230km(WLTP)としています。

プジョー e-トラベラー
新型プジョー e-Travellerのエクステリア

「EMP2 (Efficient Modular Platform)」の「マルチエネルギー・モジュラー・プラットフォーム」をベースに、最大出力100kW、最大トルク260Nmの100%電動パワートレインを搭載。

最高速度は約130km/hで、0~62mph(100km/h)加速は13.1秒でクリアします。充電は標準的な家庭用コンセントからだと31時間、 7.4kWの充電だと7時間30分、11kWは5時間、公共の急速充電ターミナルから100kWの充電では、30分で80%の充電が可能です。

プジョー e-トラベラー
100%電動駆動の新型e-Traveller

ボディバリエーションは、2つの全長(4950mm、5300mm)と、シートは8人乗りまで設定。全高1900mmの箱型ミニバンといえるフォルムでありながらもエレガントなスタイリングをはじめ、妥協のないパフォーマンス、排出ガスによる交通規制のある都心部への乗り入れも可能なのが新型プジョー eトラベラーの利点としています。

走行モードは3つ用意されていて、60kW・180Nmの「エコ」は省電費モード。「ノーマル」は80kW・210Nmで、日常使いに向きます。「パワー」は100kW・260Nmで、ハイパフォーマンスモードになります。さらに、回生ブレーキも2段階から選択可能。

プジョー e-トラベラー
新型e-Travellerのリヤビュー

多彩なシートアレンジを誇る同ミニバンはスライドと着脱が可能で、家族連れのさまざまなニーズに対応。

ハンドリング性能の高さも自慢で、厳しい路面や地形にも対応する「グリップコントロール」も搭載されています。トラクションモードは「スノー」「オールトラベル」「サンド」「ESCオフ」から選択可能です。

プジョー e-トラベラー
新型e-Travellerのインテリア

積載性ではガラスハッチの採用がトピックスで、荷物の出し入れが車両後方のスペースがせまい場所ででも容易にできるほか、2~8人乗りシートアレンジによる、利便性の高い積載空間もみどころ。

8名乗車時でも1500Lものトランク容量を誇り、2列目とサードシートの取り外しが可能なため、5人乗車時は3000Lもしくは4900Lものラゲッジ容量を確保するそう。さらに、キャビンには室内には多数の収納コンパートメントが配されていて、合計で74Lの収納が用意されています。

プジョー e-トラベラー
新型e-Travellerのメーターパネル

また、バッテリーは床下に配置され、内燃機関仕様と比べてもトランク容量やシート数に影響を与えることはないそう。最大1000kgの牽引も同様で、牽引能力も維持されています。なお、ヨーロッパでの発売は、2020年後半とアナウンスされています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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