新型ハリアー発売直前情報。前後の録画機能は普通のドラレコとはどう違う?

●ドラレコとデジタルインナーミラーの録画機能の違いは?

注目の新型車、ハリアー

発売前から話題沸騰の新型ハリアーですが、その注目アイテムのひとつが「前後方録画機能付きのデジタルインナーミラー」。気になっている人も多いことでしょう。

これまでは話題となりつつもトヨタから詳細な説明がなく、ベールに包まれていた装備だったのですが、その詳細が公開されましたよ。お待たせしました!

インナーミラーとはいわゆるルームミラーのことですが、そのルームミラーに液晶画面が内蔵されていて、後方の様子を映し出す仕掛けになっています。視界が広がるのがメリットですね。

新型ハリアーには電子式のインナーミラーを搭載

……というのが普通のデジタルインナーミラーの説明。

新型ハリアーで注目されるのはその先であり、国産車では初となる録画機能でしょう。

仕掛けから簡単に説明すると、インナーミラーに映すための後方カメラに加え、新型ハリアーでは前方を撮影する専用カメラをフロントウインドウ上部中央に追加。その前後2つのカメラからの映像を、ルームミラー内のスロットにあるmicroSDカードへと録画できる点が新しいのです。

新型ハリアーのカメラ式インナーミラーにはmicroSDカードスロットがある

録画自体は、機能(デジタルミラー使用の有無ではなく録画機能)をオンにしておけば常時録画。録画するための特別な操作はいりません。

一般的なドライブレコーダーに対する最大のメリットは、見た目がスッキリすることでしょうね。さらにメーカー組み込みとしてノイズ対策もしっかり施されていますから、テレビやラジオの受信に影響を与えることもありません。

いっぽうで、一般的な後付けドライブレコーダーと異なるのはまず、車内に再生機能がないこと。カードを取り外してパソコンで再生することになるので、たとえば事故が起きた時にすぐにその場で動画を確認することはできませんね。

また、衝撃情報・日時・位置情報・車速も記憶。衝撃時や任意のイベント録画は別フォルダに録画し、自動保護可能としています。

エレガントなスタイルの新型ハリアー

そんな仕様からいえることは、そのまま一般的なドライブレコーダーの代わりとなる機能かといえば、そうでもないということですね。とはいえ「録画記録さえあればいい」というなら、これで十分という言い方もできます。

特に、DIYで取り付けるのが面倒な後方カメラのドライブレコーダーの代わりとしてはバッチリ使えるのではないでしょうか。

(工藤貴宏)

<2020年6月7日追記:お詫びと訂正>
※初出時の「Gセンサーと連動していないので衝突時の映像を上書きされないように自動で保護してくれる機能はないし、また時計やGPS位置情報なども連動していません。」との記述は誤りで、「衝撃情報・日時・位置情報・車速も記憶。衝撃時や任意のイベント録画は別フォルダに録画し、自動保護可能。」が正しい機能の説明となります。ここに訂正してお詫び申し上げます。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
続きを見る
閉じる