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■伝説のコンプリートマシン・RE雨宮ロータスヨーロッパ改13Bペリ誕生!
伝説過ぎる雨さんのスーパーマシン『RE雨宮ロータスヨーロッパ改13Bペリ』の紹介、今回はその2です。
その1ではDai稲田ドライブによる谷田部シェイクダウンテストで最高速282.35km/h、ゼロヨン13秒36を記録。今回はメカニズムチェックを紹介しま~す!
■新次元の13Bペリだ!
●[痛快! 異色マシン試乗]雨さんちの真紅のロータスヨーロッパ
エンジンはRE雨宮オリジナルの13Bペリ。長年の経験を生かしたポート位置&形状と、メカニカルインジェクション(ルーカス製)にスライドバルブ(スティック防止の改良済み)の組み合わせで、低中域回転からでも驚くほどスムーズに走れてしまう。
また、排気系を絞り込んでいることも、消音と低速域での使いやすさにつながっているのだ(ステンレス製の42φタコ足に大型のマフラーを2個セット)。
この280psをマークする13Bペリのパワーを伝えるのは、B&Bツインプレートを介してヒューランドの5速ミッション&デフ。このミッション&デフはレーシングカーに使われるものだ。
シャシーはノーマルの約3倍(ノーマルは78ps)のパワーに対応できるように、各部を強化している。
足まわりはラルト製F3用を上手く流用しながら、コニのアジャスタブルショックに、ベストマッチしたコイルスプリング(F5.5/R4.6kg/mm)をセット。
フロントボンネットを外すとラジエターとフューエルタンクがある。このラジエターは旧RX-7(SA)用で、水平に近くマウントされ、ボンネットのダクトから冷却用の空気を抜いている。フューエルタンクはアルミ製。内部にスポンジを入れ、容量は45Lだ。
ボディは初期型のヨーロッパのオリジナルデザインを生かしながら、大幅なモディファイをしている。グラマーでより低いシルエットを作るが、実際の車庫ではノーマルより約2cm低いだけ。
室内はボディカラーに合わせてすべて張り替えられ、メーター類も流行のホワイトメーターが機能的にレイアウトされている。
このマシン作りで苦労した点は、シフトのリンケージとステアリング系だったそうだ。ステアリングフィーリングを良くするため、ステアリングギヤボックスを中央にしたり、またシフト系もヒューランドミッションを使ったため、新しくリンケージを作り直して、レーシングカー的なあまりにもクイックなシフトフィーリングを、わざと大きめのシフトストロークに変えるなど、数々の試行錯誤から作り上げられたスペシャルマシンなのだ。
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やっぱり雨さんとこのコンプリートマシンは凄い!の一言。次回はこの日、同時にテストしたシングルターボのFC3S「フォルティスRX-7ターボ」を紹介! え~っと、また、Daiちゃんが…!
[OPTION 1987年7月号より]
(Play Back The OPTION by 永光 やすの)