■ディテールと気になる装備をチェック
現行(3代目)のハリアーは、300万円を切るエントリー価格で2013年にデビューし、4代目の新型ハリアーは、クーペクロスオーバーとして生まれ変わります。
フロントグリルにあった専用エンブレムは、車名の由来であるタカ科の「チュウヒ(宙飛)」がデザインされたものでしたが、4代目はお馴染みのトヨタ・エンブレムに戻っています。
「ハリアーネス」を掲げた3代目ハリアーは、比較的お手軽なエントリー価格だけでなく高級感の演出もテーマの1つでした。それが実感できたのは、トヨタらしいインテリアの質感の高さでしょう。
3代目のインパネは、助手席から運転席側までステッチが施されたラウンド形状の線(境界)がレイヤー状のように配置されています。ドアトリムなどにもステッチが配されているほか、「ディープボルドー」など華やかな内装色も用意され、さすがといえる質感を実現していました。
4代目の新型ハリアーで目を惹くのは、ワイドになったコンソール、インパネ中央に鎮座する12.3インチディスプレイ、その下の静電式ヒーターコントロールパネルなど、一気に先進性が高まっています。
エンジンスターターの位置は従来のステアリングの右下から、中央のシフトレバー前に移動。シフトレバーも新しくなり、MT風のシフトブーツに握り心地が良さそうな形状に変更。
インパネ全体は、ダッシュボードとパネル部分が階段状になり、横基調のオーソドックスな形状になっているように見えます。ステッチの多用に加えて、パイピングオーナメント+金属留め具加飾(ZとG系に標準装備)により、アクセントが付加されています。
さらに、カップホルダーの底面やフロントドアトリムスピーカーなどに共通のモチーフであるバイアスボーダー柄が施され、細部にまでコーディネイトが施されています。
●カーナビ、スマホ連携はどうなる?
フロントシートは、サイド部の張り出しが大きく、背もたれ、座面共に厚みがあり、快適性・フォールド性が期待できそう。
装備で特徴的なのは「調光パノラマルーフ」で、電動シェードの開閉はもちろんのこと、調光機能によりシェードが開いている状態での調光・透過を瞬時に切り替えられるようになっています。こちらはZ系グレードにメーカーオプション設定。
かつて3代目ステップワゴンには、曇りガラス製の「トップライトルーフ」も設定されていて、障子の明かりのような雰囲気が味わえました。新型ハリアーは、2020年の最新技術でどんな明るさを車内にもたらしてくれるか気になります。
そのほか、ナビゲーション関係では、8インチディスプレイオーディオ+6スピーカー(G系とSに標準)、先述した写真の12.3インチT-Connect SDカーナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム(9スピーカー)が「Z」系に標準装備され、G系にメーカーオプション設定されます。
スマホ連携では、ハリアーから「Apple CarPlay」「Android Auto」が標準化されています。また、MyTOYOTAアプリからエンジンスタート、エアコン起動が可能になる新オプションサービスも用意されます。
(塚田勝弘)