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■軽自動車から高級車まで感染拡大?
ここ数年、ツリ眼風のヘッドライトと大型のフロントグリルを採用した「オラオラ顔」の国産車が人気です。元々は、トヨタのアルファード・ヴェルファイアなどミニバンで人気だったスタイルですが、その傾向は他の車種にも拡大し、2020年発売の新型モデルにも数多く採用されています。
ここでは、そういった近年のトレンドを継承した注目車種などを紹介します。
●オラオラの仕掛け人トヨタは、ハリアーにも!
2020年4月に発表され、同年6月発売予定のトヨタの新型ハリアー。前モデルも細めのヘッドライトや大きめのフロントグリルを採用していましたが、4代目となる新型は、よりイカツさがアップしているように感じます(あくまで個人的な見解ですが)。
発表された写真を見る限り、特に、正面から見たフェイスデザインは、ヘッドライトやフロントノーズの下に設けられたメッキモールが「ツリ眼」を強調。なにか近未来のSF映画にでも出てきそうな、人を襲うヒョウなどネコ科のロボットなんかを想像させます(これも個人的感想ですが)。
ちなみに、トヨタは、ヴェルファイアやアルファードといったミニバンにツリ眼や大型グリルを採用し、大ヒットさせたいわば「オラオラ顔」の仕掛け人。2020年に発売したモデルでは、ほかにも高級大型ミニバンのグランエースに同様のフェイスデザインを採用しています。
トヨタでは、従来モデルでもヴォクシーやクラウン、カローラなどにツリ眼と大型グリルのデザインを採用。さらに、高級ブランドのレクサスでは、ブランドを象徴するデザインとして「スピンドルグリル」を全てのラインナップに取り入れることで、今や国産随一の「オラオラ顔」大量生産メーカーとなっています。
●ekクロススペースなど軽自動車の新型もオラオラ系
トヨタのオラオラ戦略(?)の成功により、ミニバン界では日産のエルグランドやセレナ、ホンダのステップワゴンなどがモデルチェンジでオラオラ顔を取り入れて追従。その流れは、最近になって軽自動車にも普及し、まさに今や「オラオラ天国」の様相を呈しています。
三菱自動車が、2020年3月に発売したekクロススペースもその流れをくんでいます。同時に発売された兄弟車のekクロスと見比べれば一目瞭然です。
親しみやすさを狙ったekクロスのフェイスに対し、力強いSUVテイストをコンセプトにしたekクロススペースはかなりイカツさ満点です。フロントグリルがより強調されていて、ミツビシ人気ミニバンのデリカD:5を彷彿とさせます。
軽自動車の新型車では、ほかにも日産が2月に発売したルークスなども同様です。
また、従来モデルでもスズキ・スペーシア カスタムやダイハツ・ムーヴカスタムなど、軽自動車にも確実にオラオラ顔は浸透しています。
さて、このトレンドはまだまだ続くのでしょうか。デザインなどの流行は、今までも新しい人気モデルが出ると急に変わることがありますので、今後の流れにも注目ですね。
(文:平塚直樹/写真:トヨタ自動車、日産自動車、三菱自動車、スズキ)