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■SSを走るラリーカーを初めて観ちゃいました!!
元SKE48の梅本まどかです!
前回のVo.8に引き続き全日本ラリー2020第2戦新城ラリーのお話しになるのですが、私はDAY2の1本目のSSのスタートから3km地点でコースアウトし、リタイアとなりました(涙)。2019年もラリーカムイでリタイアしてしまったのでこれで人生2度目の経験。
コースアウトしてから三角停止版を出して、OKボードを持ち、マシン全車が走り終わるまで合図を出します。
全日本のマシンが全車走り終わり、その後にスイパーカーが通るので前回と同じように引き上げてもらえるかな?と思っていたのですが、直ぐ地区戦が始まるという事でスイパーカーは通りませんでした。
(※スイパーカーとは、全ての競技車両がSSを走行した後、大会主催者がコース確認の為に最後に走らせる車両。スイパーカーが通り過ぎるとコースの閉鎖が解除されてSS終了となります。)
とりあえず、地区戦が終わるまで待機する事になり、チームと連絡を取りながら終わるまで待ちました。
地区戦が走っているのを安全な場所に移動して少し見ていたのですが、こんな風にSSを走っている姿を見るのは初めてで少しドキドキしてしまいました!
地区戦の車両も全車通り過ぎると今度はスイパーカーが来たのですが、この私たちがリタイアしてしまった雁峰西のコース。実は私たちの他にも沢山の車両がリタイアしていました。
私たちは2km地点だったのですが、その前に1台いて、その車両を引き上げていたからか少し時間がかかっていて、スイパーカーが来た時には「もう午後の全日本の車両が来るかも!」という状況に。
全日本ラリーと地区戦と併催だと、こんなにSS区間はバタバタなんだ!と初めて知りました。
引き上げてもらうには、マシンの側にクルーかチーム員がいなくてはいけないという事だったので、終わったら引き上げてもらう為に私たちは雁峰西のSS内に残る事にしました。
こういう時はマシンの近くではなく、ラジオポイントで待たなければならないという事で、スイパーカーに乗りラジオポイントまで連れて行って頂きました。
ラジオポイントで降りたのは初めてでチームに状況の説明をしたら後は待つだけ。せっかくなのでラジオポイントからいろんな選手の走りを観ることにしました!
私もドライバーの板倉選手も、実は全日本ラリー観戦をした事がありません。チームのみんなでWRCドイツに行った時も、私はマシンが走っている所を見られずにいたので、生でSSを走っているラリーカーを観るのは初めて!!!!
ラジオポイントで作業して下さっている方が「ここから観るとブレーキの仕方がみんな違って面白いよ」と教えて下さり、そこから2人で観ることにしました。
無線で「○号車○時○分スタートしました」と聞こえ、それから暫くすると音が聴こえてきます! そう思っていたらマシンが見えて華麗にコーナーを曲がり、通り過ぎて行きました。思っていた以上の迫力と滑らかな走りに圧巻。
1番最初に走っていたのは奴田原選手でした。
「凄かったですね!」と2人のテンションが上がり話し始めると、すぐに次のマシンの音が聴こえました!
1分ってあっという間!!!!
次のマシンに乗っていたのは新井敏弘選手。
やはり迫力は凄くて、音も奴田原選手のマシンとは違い、観ているとブレーキのポイントや走り方が全然違って、こんなにも違うんだ!と誰が観てもわかるほど! とても面白くて、ラリー観戦の面白さをとても実感しました。
映像では観た事があるのですが、やはり生の迫力! 音! 自分の目の前で走っている、そこでしか味わえない空気感は全然違って、観れて良かったなぁと思いました。
スタートリストを見ながら「次○○選手がきますね」と2人でじっくり観察。こんな特等席で観ることもなかなか出来ないので貴重な体験が出来ました!
今までは短いジムカーナのようなギャラリーステージの方が行きやすいので観戦にオススメしていたのですが、林道は雰囲気も迫力も違うので、その良さを私自身知ることが出来、ホントに良かったです。是非2日観る余裕のある方には林道SSも観てもらいたいなぁ。と思いました。
●お昼も食べずに働くスタッフの方々がいるからできるラリー
今回ラジオポイントで暫く待機している間に、ラジオポイントのスタッフの方といろいろお話しでき、ラジオポイントのお仕事を間近で見ることが出来ました!
こんな機会はなかなかないのでいろいろ質問すると教えてくれたのですが、1番驚いたのは集合時間の早さ。集合は4時で、7時にはセットアップが完了している状態にしているとのこと。4時集合って凄く早いですよね!
それから準備をしてくださっているのですが、雁峰西は林道だからお昼でもちょっと寒いと感じるくらい。集合した時はきっと冬並みの寒さですが、そんな中準備して、7時からはずっとその場所を動くことができません。
ラジオポイントには2人のスタッフの方がいるのですが、終わるまでずっと2人。もちろん、トイレもありません。
0カーがスタートしたら1人はクルマの中から無線で1分毎に「ラジオポイント1、通過車両○号車です。」や「通過なし」と伝えます。
もう1人は何号車が通ったかしっかりと外で確認し、もう1人に伝えて2人で確認し合って間違いのないように伝えています。
もし、通過するはずの車両が来ないとここでわかるのですが、来ないと「あれ? 来てないなぁ」と何度も確認。
こうして把握している事をリアルに見ると、沢山の人がしっかりと伝えて、計測し、また何かあった時に対応してくださるからラリーが出来ているんだなぁ…と感じました。
さっきも書いたのですが、全日本ラリーが全車通ると次は地区戦。オフィシャルカーが通るのもしっかりと確認し、伝言事項があるとそれも伝える。ラジオポイントの方もやる事が沢山あり、また無線もSSが長ければラジオポイントも増えるのでその分みんなで共有し、伝え合わなくてはなりません。
お昼ご飯も食べず、終わったのは16時頃。
オフィシャルの方のおかげでラリーが出来ている事も、大変そうだなと感じる事も、参戦していると感じるのですが、こうして間近で見るとまた感じるものが違いました。
またこの雁峰西のSSだけでスタッフの数は約60人。もちろんSSは雁峰西だけではありません。SSの他にもサービスパークのHQにもいるし、リフュエルにいる事もあります。
本当に沢山の方々に支えられてできているんだなぁと改めて感じました。
●一般道を使う事の難しさ
ラリーは公道を使用するのでサーキットとは全然違います。
リエゾン区間で普通に走っている一般車と一緒に走る事があるので面白い事も、それによって渋滞にはまってしまう事もある難しさもあります。
今までは参加していてこの楽しさ、ラリーを知らない人も「なんかゼッケン貼ってるマシンが走ってる」と足を止めて見てくれたり、民家から手を振ってくれたり、その土地の暖かさを感じたりしていました。
でも、運営の方やスタッフの方が、その走る場所を管理する大変さというのはそこまで考えた事がありませんでした。
リタイアしてからラジオポイントで待機し、地区戦も全て終了してから、私たちが自分たちのマシンに戻る時にこの大変さを感じました。
リタイアした場所はスタートから2km地点。
ラジオポイントはスタートから約5km過ぎた所でした。
マシンの場所に行くにはスタート方向に戻らなければなりません。リタイア車も多かったのでオフィシャルのクルマも沢山入ってくるし、歩くとなかなか距離があります。
しかも、勝手に歩いてはいけないので、ここで問題が起きます。
どうやって私達のマシンの所に戻るのか。
他のリタイア車の引き上げもあるので道が塞がっていたり、コースを逆走する事はなかなか出来ない事のようで、暫く判断を待たなければいけませんでした。
しかも、そんな中、地元の方がこの道の開放時間だから通りたいという声もある。という無線が入り、こんなに大変な事だとは思ってもおらず、驚きました。
いろいろオフィシャルの方々が考えたり、伝えて下さり、無事自分たちのマシンに戻り、引き上げてもらい、幸いマシンにトラブルもなく、自走でサービスパークまで戻る事が出来たのですが、リタイアしてから見た光景や、スタッフや運営の方々の大変さを間近で見てとても感慨深いものがありました。
いろんな方が考え、指示に従い、上手くまわるようにみんなが団結しなければ行う事ができない。
ラリーは参戦しているチームもチーム一丸とならないと走りきれないと思っていたのですが、スタッフの方々もやる事や気持ちなどそれぞれ違うかもしれませんが、でもラリーをきちんと終わらせよう。自分の仕事をしっかりやり、みんなで繋げていかないとラリーは出来ないんだなぁと身に染みて感じました。
新城ラリーは地元のラリーという事もあって、リタイアしてしまった事は悔しかったですが、リタイアしたからこそ経験できた事、感じれた事が沢山あり、ホントにホントに貴重な体験となりました。
ある意味今までで1番思い出深いラリーになりました!
(梅本 まどか)