■急な降雪にも慌てずに済む小型トラック用オールシーズンタイヤ
横浜ゴムは、小型トラック用オールシーズンタイヤの「LT752R」を、4月13日より全国のヨコハマタイヤ販売会社を通じて順次販売開始すると発表しました。発売サイズは、205/70R17.5 115/113N~195/75R15 109/107Nの全10サイズで、価格はオープンプライス。
「LT752R」は、摩耗寿命の向上や転がり抵抗の低減といった経済性、さらにウェット性能向上による安全性を高いレベルで両立させることを目指し開発されています。さらに、静粛性も従来品の「TY285」に対して向上しているそう。
技術面のトピックスは、トラック・バス用タイヤで培われたトレッドパターン技術が小型トラック用に最適化された点です。互い違いにブロックを配置した千鳥ブロックレイアウト、「Z」型のブロックが交差配置されたセンター「Z」ブロックにより、ヒール&トウ摩耗が抑制されます。さらに、各ブロックの面積を最適化することで、接地圧を均一化し、耐摩耗、耐偏摩耗性能および静粛性を向上。
また、センター部に配置された2本のワイドセンターグルーブが、空車(空荷)の時でも高い排水性を発揮し、ウェット性能を引き上げるそう。ワイドセンターグルーブには、新ストーンイジェクターを採用することで、ベルト構造部損傷の原因になる石噛みを防御。
こうした技術を採用することで、従来品の「TY285」よりも耐摩耗性能を12%向上、ウェット制動性能を4%向上させています。さらに、静粛性として通過騒音を4.4dB低減、転がり抵抗を2%低減することが可能になったとしています。また、石噛み性についても同社の社内評価で改善効果が確認されているそうです。
中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」を推進している横浜ゴムは、タイヤ生産財事業を次の100年の収益の柱とすることを掲げていて、トラック・バス用タイヤの拡販に取り組んでいます。同社は、大型トラック・バスに装着される超偏平シングルタイヤから小型トラック用タイヤまで、商品開発の強化を加速しています。
(塚田勝弘)