■0-100km/h加速はわずか2.7秒、最高速度は330km/h
ポルシェ911モデルの最上位グレードである「911ターボS」「911ターボSカブリオレ」の予約受注が開始されました。
搭載されるエンジンは、3.8Lの水平対向ターボエンジンで、最高出力650PS・最大トルク800Nmという圧倒的なアウトプットで、最高出力は先代から70PS向上、最大トルクも50Nm増強されています。ターボ専用の8速ポルシェドッペルクップルング(PDK)仕様車の0-100km/h加速はわずか2.7秒(先代から0.2秒短縮)で、最高速度は330km/hに達するそう。
新しい6気筒エンジンは、再設計された給気冷却システム、電動調整可能なウエストゲートフラップを備えた対称レイアウトの新しい大型VTGターボチャージャー、および応答性、出力、トルク特性、エミッション挙動、吹け上がり性能に関する車両の特性を大幅に改善するピエゾインジェクターの採用が特徴。
さらに、新開のエアインテークシステムによって吸気され、処理空気と給気冷却の以前の経路が入れ替えられています。処理された空気の一部は、リヤサイドセクションの特徴的なターボエアインテークを通って流れます。リヤフェンダーに備わるエアフィルターの前方にも、リヤリッドグリルを通る2つの別のエアフローが組み込まれています。
また、ポルシェ911ターボSは強化されたドライビングダイナミクスに合わせてボディサイズが大きく拡大されています。フロントアクスル上部は1,840mmで、45mmワイドになり、リヤアクスル上部では20mmワイドとなり全幅が1,900mmになっています。トレッドはフロントが42mm、リヤが10mmワイドになっています。
さらに、アダプティブエアロダイナミクスには、フロントの制御式クーリングエアフラップが含まれていて、大型のリヤウイングは、さらに大きなダウンフォースが得られるように設計されています。911ターボSは、初めて2つの異なるサイズのタイヤでパワーを路面に伝えます。
タイヤは、フロントに20インチホイール(サイズ:255/35R20)、リヤに21インチホイール(サイズ:315/30R21)を装着。また、新しいオプションとして4WD 911のさらにスポーティなイメージを強調するべく、車高を10mm低く設定する「ポルシェ アクティブ サスペンションマネジメント(PASM)」スポーツシャーシや、調節可能なフラップを備えたスポーツエグゾーストシステムが用意されています。
911ターボSの性能向上は、0-200km/h加速タイムに顕著に表れていて、先代を1秒短縮する8.9秒をマーク。強化された4WDシステムの「ポルシェ トラクションマネジメント(PTM)」により、最大で500Nmのトルクがフロントホイールに供給されます。
標準装備される新世代「PASM」シャーシもさらにスポーティに改善されています。より迅速かつ精確に制御されるダンパーが、ロール安定性、ロードホールディング、ステアリング挙動、コーナリングスピードのダイナミクスに大きなメリットをもたらすとしています。
外観は、よりワイドなエアインテーク、デュアルフロントライトモジュール、標準装備のダークインサート付LEDマトリックスヘッドライトを装備する新しいフロントエンドが特徴で、ターボならではの雰囲気が漂います。再設計された空気圧展開式フロントスポイラーと大型リヤウイングは、ダウンフォースを15%強化。エアインテークを統合する力強いリヤウイングセクションは、ターボSの流線型ボディを強調しています。ハイグロスブラックのターボスタイルの角型テールパイプを備えた新しいリヤビューも印象的。
内装は、スポーティかつ高級感のある仕上がり。フルレザーインテリア、およびライトシルバーのアクセントが組み合わされたカーボントリムが含まれています。18ウェイのスポーツシートには、ステッチが施されるほか、メータパネルの高品質のグラフィックエレメントとロゴが、ターボSならではの機能を引き立てています。
「PCM」のセンターディスプレイのサイズは10.9インチで、新しい設計によって素早く操作できろう。そのほか、「GTスポーツステアリングホイール」、新「ポルシェ トラックプレシジョンアプリ」が統合された「スポーツクロノパッケージ」「BOSEサラウンドサウンドシステム」が用意されています。
価格は、911ターボSが28,920,000円、911ターボSカブリオレが31,800,000円です。
(塚田勝弘)