■1日500kmの過酷ドライブテスト。デビューは2020年末
メルセデス・ベンツの中核を担う「Cクラス」次期型開発チームを、極寒のスカンジナビアでカメラが捉えました。次期型プロトタイプは、通常プログラムにおいて1日500km走破という過酷テストが課せられているといいます。
次期型プラットフォームには、「Eクラス」と共有するリアドライブアーキテクチャ「MRA2」のアップデート版が採用され、ボディサイズはそのままにフットプリントが向上するとみられます。
MRA2はわずかに軽量で、一部のコンポーネントは次世代のメルセデスベンツ「EQ」モデルに使用されるEVA(電気自働車アーキテクチャ)と共有しています。
捉えたプロトタイプは、パナメリカーナグリル風縦スラットの入ったグリル、水平基調のテールライトの一部などが確認できますが、ヘッドライトは完成型ではない可能性もああります。次期型ではLEDシステムを採用し、キセノンソリューションを廃止、メインビームはレーザー技術を使用せずに最大600mの照射を可能にするといいます。
キャビン内では「Sクラス」ですでに利用可能な支援システムが進化、スマートフォンで車をパーキングに入れることが可能になります。また仮想ボタンにタッチすることで地図を拡大表示、30cm幅のフラットディスプレイに表示され、3次地図表示が可能になるほか、無線LANスポットを含むオンライン接続が3年間無料で利用できるといいます。
パワートレインは、「EQ」ブーストを全モデルに搭載予定で、最高出力185psを発揮する1.5リットル直列4気筒ガソリン+マイルドハイブリッド、最高出力192psを発揮する2.0リットル直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドがラインアップされます。目玉は直列4気筒エンジン+電気モーターのプラグインハイブリッドで、EV走行だけで100kmを目指しているといいますが、現行「C350e」のEV走行は28.6km、BMW「3シリーズ」新型のプラグインハイブリッドのEV走行が50kmから60kmと予想されているので、驚異的な数値です。
また高性能モデルでは、3.0リットル直列6気筒ターボ+マイルドハイブリッドのAMG「C43」、最高出力370psを発揮するAMG「C63」、頂点には4.0リットルV型8気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッドの「C63S」を設定、最高出力は555ps以上と予想されます。
Cクラス新型のワールドプレミアは、最速で2020年末と思われます。
(APOLLO)