【自動車用語辞典:インターフェイス「スピードメーターの表示誤差」】安全のため実際の車速よりも高めに表示される

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■許容される誤差は、保安基準で規定

●同じメーター表示でも、空気圧不足やタイヤの摩耗で実際の車速は低下

ドライバーが運転中に常に意識しているのは、スピードメーターの車速ではないでしょうか。もし、スピードメーターの表示値と実際の車速に乖離があると、法定速度が守れないリスクが発生するだけでなく、非常に危険です。

スピードメーターの表示に関する規格と誤差要因について、解説していきます。

●スピードメーターの表示値

スピードメーターで表示される車速は、タイヤの回転速度から算出します。

タイヤの回転速度が分かれば、車速は次の式で求まります。

車速km/h = 3.1416 x (タイヤ外径m) x (タイヤの回転速度rpm)/60 x 1/1000

タイヤの回転速度は、ABS(アンチロックブレーキシステム)用の磁気センサー(車輪速センサー)で計測します。車輪とともに回転するギヤと磁気センサーを車軸に取り付け、ギヤの回転によって磁気センサーに発生するパルスをカウントすることで回転速度を求めます。

スピードメーターの構成
スピードメーターの構成

●なぜ誤差が発生する

センサー自体は車速で1km/h以内の精度があるので、誤差の要因となるのは主としてタイヤ外周です。

例えば、スピードメーターで40km/hで走行していても空気圧不足やタイヤの摩耗で外周が1%減ると、実際の車速は39.6km/hに低下します。これは、スピードメーターが1%ほど実際の車速より高めに表示することを意味します。空気圧不足や摩耗によってタイヤ径が10%も変化することはないと思いますので、これによる誤差は大きなものではありません。

しかし、減速比の異なるデフやタイヤサイズの異なるタイヤに交換すると、スピードメーターの表示値と実際の車速との乖離は大きくなるので注意が必要です。

●スピードメーターの表示に関する規定

スピードメーターの表示値と実際の車速に対する誤差範囲については、道路運送車両の保安基準の中で以下で規定されています。

10(V1-6)/11 ≦ V2 ≦ (100/94)V1

V1:スピードメーターの表示速度、V2:実際の車速

この定義によると、スピードメーター 60km/hの許容誤差範囲は、49.1km/h~63.8km/hです。

この規定のポイントは、実際の車速より低めの表示の誤差については厳しく、逆に高めの表示の誤差については甘い規定になっていることです。

言い換えると、スピードメーターは実際の車速よりやや高めに表示することを推奨しています。

この理由は、何らかの要因で誤差が発生して低めに表示すると、次のような問題が発生するからです。

・ドライバーの認識以上に実際の車速が出ていると、判断ミスによる交通事故につながる。

・スピード違反で警察に捕まった場合、メーターの表示値にしたがって法定速度を守って運転していたと主張するドライバーと、メーカー間でトラブルの原因になる可能性がある。

実際に多くのクルマを調査すると、スピードメーターは実際の車速より高めに表示することはあっても、低めに表示することはないようです。


走行中の車速調整は安全運転の基本なので、スピードメーターの表示値の精度は重要です。

ユーザーがサイズの異なるタイヤを装着しない、タイヤの空気圧や摩耗の管理を確実に行うことが保証できれば、実際の車速とスピードメーター表示値の誤差はほぼ解消されますが、そういう訳にもいかないのが現実です。

(Mr.ソラン)

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