車内で深呼吸~! クルマの中が臭ってきたら、大掃除&換気でスッキリ【誰でもできるカーメンテ】

■クルマの臭いは快適なドライブの妨げ、気持ちのいい空間をつくるために

クルマに乗り込むと、不快な臭いがすることはありませんか? 綺麗に見えるクルマの中でも、臭いはあらゆる場所から発生します。今回は、クルマの中の臭いの原因を究明し、快適な空間を作る方法をご紹介します。

●シートやマットなど、臭いの原因は様々な場所から

クルマの中は、布や革で覆われており、臭いを吸い込む素材であふれています。体からの汗を吸い込むシートや、泥や土埃、雨を吸い込むフロアマットなど、綺麗に見える車内でも、様々な場所で雑菌が発生していることが多いのです。

雑菌が繁殖する環境が、不快な臭いを発生させる原因となるため、菌の繁殖を防ぐための対応が必要になります。雑菌の食べ物となる、細かな汚れをしっかりと取り除き、乾燥した綺麗な空気に入れ替えることで車内の臭いは大きく改善するでしょう。

●シートの清掃はブラシと掃除機で

クルマのシートは乗員の汗や皮脂汚れや、車内で食べた物の食べかすなどが落ちており、想像以上に汚いです。目視できない汚れがたっぷりと溜まっています。シートバックと座面の間や、布目の中、ステッチ付近など、細かな汚れがたまりやすい箇所がたくさんあるのが、シートです。

シート
複雑な形状と、細かな模様や縫い目で隙間の多いシートは、見えないところにたくさんの汚れがたまっています。

しかし、シートを外して洗うのはとても大掛かりな作業で、日常的には行えません。

そこで、シートを綺麗にするためには、ブラシがけと掃除機を使います。革靴を磨くときに使うようなコシのあるブラシを使ってシートの隅々にブラシをかけると、細かなゴミが出てきます。シートの縫い目や隙間にもしっかりとブラシを入れて汚れをかき出しましょう。汚れが出てきたら、掃除機で浮いてきた汚れを吸い取ります。掃除機だけをかけたときよりも格段にゴミが取れて、ニオイの原因の除去になります。

また、車内は通気性が悪く、シートへのニオイはどんどんと蓄積していきます。1ヵ月に一度程度、晴れた日にクルマのすべてのドアを開けて、車内にこもった空気の入れ替えをするだけでも、臭いに対しての効果はあるでしょう。

●フロアマットは臭いの温床

靴のままで乗り込むフロアマットには、車外から多数の砂や汚れが持ち込まれます。加えて雨などの水分が雑菌の繁殖を助長し、ニオイの温床となっている場所です。

フロアマット
汚れの温床フロアマットは、叩いたり掃除機だけでは汚れが取り切れません。思い切って水洗いしてみると、スッキリします。

フロアマットの臭い対策は、水洗いとしっかりとした乾燥が重要です。水をかけながら洗車用ブラシで擦り、汚れを浮かせて洗い流してから、しっかり干します。完全に乾燥させないと、車内に湿気が溜まってしまい逆効果になりますので、クルマを使わない日の朝に洗って丸一日、天日に干しておきましょう。

●除菌のためのクレベリンも有効

シートとフロアマットの対策を行うと、かなり車内のニオイは少なくなっていると思います。これでも取れないニオイに対しては、カーディーラーでプラスワンサービスとして行っている車内の除菌消臭を行うと良いでしょう。

なかでも、インフルエンザの季節にウィルス対策として使われる「クレベリン」は、除菌効果が高く、臭いの原因を断つのにも有効です。タバコの臭いなどにも効果があるようで、施工後は少々プールのような匂いがしますが、すぐに取れてしまいます。消臭剤にありがちな強い匂いも残らず、スッキリとした車内環境にしてくれます。

●まとめ

クルマの臭いはどんどんと蓄積し、表面だけの対策では効果が出にくくなってきます。布や革という手入れのしにくい素材ですが、方法と対策をしっかりと認識しておけば、不快な臭いのない、快適な車内環境が手に入るでしょう。

(文・写真:佐々木 亘)

この記事の著者

佐々木亘 近影

佐々木亘

大学卒業後、銀行員になるも3年で退職し、大好きだった車の世界へ足を踏み入れました。自動車ディーラー営業マンへ転職し、レクサス・セールスコンサルタントとして自動車販売の現場に7年間従事します。
現在はフリーライターとして独立し、金融業と自動車ディーラーでの経験を活かして活動中です。車にまつわる金融・保険・法規などの、小難しいテーマを噛み砕き、わかりやすい情報へと変換して発信することを心がけています。常にエンドユーザーの目線に立った、役立つ情報を届けていきたいと思います。
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