■2019年で引退したばかりのロレンソがヤマハのMotoGPテストライダーに!
3月6日〜8日の開幕戦(カタールGP)を前にして、MotoGPのヤマハファクトリーチームが慌ただしくなってきました。以下の通り、立て続けに体制に関する発表を行ってきたのです。
・1月28日発表 マーベリック・ビニャーレス選手と2020年まで契約更新
・1月29日発表 ファビオ・クアルタラロ選手を2021年・2022年に新起用
・1月29日発表 バレンティーノ・ロッシ選手の2021年以降のレース活動を今シーズン半ばまでに決断
一番驚いたのは、現代のMotoGPを代表するレジェンド、ロッシが2020年限りでファクトリーチームを離脱するという発表です。では、ロッシの2021年はどうなるのでしょうか。サテライトチームからMotoGPに継続参戦する場合は、ヤマハがファクトリーマシンを提供することを公言しています。しかし、ロッシの成績が上がらず、本人がモチベーションをなくしてしまえば、今シーズン限りでの引退、という可能性もあります。ロッシ選手がどのような決断を下すのかは、7戦または8戦までの状況を見て判断するとのことです。
ロッシの将来を左右することになるのが、今シーズンのYZR-M1のポテンシャルです。2019シーズンは、ビニャーレスが2勝をマークするなど復調の兆しが見えていました。2020年用のYZR-M1がロッシ選手の期待に応えられるマシンであれば、きっと2021年以降も現役を続ける気になってくれるはずです。
●YZR-M1を知り尽くした男の手腕に期待!ワイルドカード参戦もある!?
その鍵を握る男が、ヤマハ陣営に加わることとなりました。それが、かつてYZR-M1で3度のMotoGP王者となった経験を持つホルヘ・ロレンソです。1月30日にヤマハは、MotoGP開発プログラム強化のため、ロレンソをテストライダーに迎えることを発表しました。
ロレンソは2019年最終戦をもって引退したばかりですが、2月2〜4日にマレーシアで始まるMotoGPのシェイクダウンテストに早速参加。YZR-M1の開発に取り組むこととなります。
現時点でロレンソがワイルドカード参戦する予定はありませんが、本人が再びレース出場を決断した場合は、その可能性を残していると言います。ひょっとすると、ロレンソの電撃復帰もあり得るかも…!?
2020シーズンのMotoGPも面白くなりそうです!
(長野達郎)