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■「デザイン」「広さ」「走り」が新型ホンダ・アコードのウリ!
●55mmも拡大されたロングホイールベース化の恩恵は明らか
2019年の東京モーターショーで日本初公開された新型アコードは、北米、南米、中国、アジア大洋州の各国、各地域で発売されていて、同ショーやティザーサイトでも明らかにされているように今年2月に日本でも発売される予定となっています。
新世代プラットフォームを使って仕立てられた新型アコードは、全長4900×全幅1860×全高1450mm、ホイールベースは2830mm。先代よりも全長は45mm短く、全幅は10mmワイドに、全高は15mm低くなり、ホイールベースは55mmも拡大しています。
新型で10代目と代を重ねてきた歴代アコードの中でもかなりスポーティなエクステリアとなりました。その秘密はAピラーにあります。100mm後方に配置させることで、全長が短くなってショートオーバーハング化されながらも、フロントフードを長く見せることに成功しているのです。
●乗員を低く、中央に座らせるパッケージ
さらにAピラーも細く(断面の最適化)しつつ三角窓を廃止。その結果、斜め前を含めた前方視界を大きく拡大することに成功しました。ステアリングの切れ角も増したことで、最小回転半径は5.7mと現行よりも0.2m小さくなっています。こうした改善により、取り回し性が向上しているのも新型アコードの特徴です。
乗員を前後方向、左右(横)方向共に、より中央に座らせるパッケージングも採用されました。また、前席のヒップポイントを25mm下げ、ヒールポイントも15mm低くなっています。代を重ねることに、乗降性などへの配慮から徐々にヒップポイントが高くなってきたそうですが、新型アコードは欧州セダンなどと同じように、低くて安定感のある姿勢でセダンらしい運転姿勢を追求したそうです。
ロングホイールベース化により、リヤシートの居住性も向上しました。後席の足元空間は70mm拡大、膝まわり(膝前)も50mm拡大しています。なお、身長171cmの筆者が運転姿勢を決めた後ろには、膝前にこぶし3つ半近くの余裕が残り、頭上にもこぶし1つ強の空間が確保されていました。
●ゴルフバッグが4セット積める荷室
ラゲッジスペースも注目です。荷室容量は149L増となる573Lまで拡大されており、現行はゴルフバッグが3セット積載可能でしたが、4セット積めるようになりました。これはインテリジェントパワーユニット(IPU)を小型化して搭載場所を後席下に移動したため。可倒式の後席やトランクスルーの採用もうれしいところです。
年々オーナーが高齢化しているという傾向はセダン共通の悩みですが、低重心化と低い位置で座らせるパッケージングにより、スポーツセダンとして心地よい走りが追求された新型アコードはどんなオーナーに受け入れられるのでしょうか。2月のデビューを楽しみに待ちましょう。
(文/塚田勝弘 写真/長野達郎)
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