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■アメリカ一のモータースポーツで戦い続けるサムライ
アメリカではメジャーリーグと並んで絶大な人気を誇るモータースポーツカテゴリーであるNASCAR。50台近い派手なカラーリングを纏った専用レーシングカーがオーバルコースを時速300km/hを超えるスピードで一塊になりながらバトルをしている光景は大迫力です。
もちろんオーバルコースだけではなく、ロードコースでのレースも行われており、どのレースであろうと会場は常にたくさんのNASCARファンで溢れかえっています。
そんな人気レースにフル参戦で挑戦、2019年NASCAR K&N Pro Series Westで日本人初の年間ランキング・シングル8位という記録を残した古賀琢麻選手が、2020年の参戦体制発表を東京オートサロンにて発表しました。
参戦体制の発表となったのは、古賀選手自身が代表を務める「株式会社アイロック」が開発生産をしているVRドライビングシミュレーター「T3R Simulator」ブース。
T3R Simulatorは、自動車メーカーが新型車の仮想空間での試乗、プロドライバーのトレーニングマシンなどに活用されている本格的ドライビングシミュレーターです。
ブース内には古賀選手が実際に乗っていた「トヨタ・カムリ」のNASCARマシンが展示されており、隣接して同選手をサポートしている株式会社ロブテックスが販売する工具ブランド「LOBSTER TOOLS」の展示、グッズ販売がされていました。
■「ファンタジーと現実のハイブリッド」と名言、クレイジーケンバンド・横山剣さんが応援に駆けつける!
参戦体制発表では、古賀琢麻選手本人はもちろん、司会進行役として愛知県の人気タレントである「くろちゃん」こと黒岩唯一さんからの紹介で同選手の活動を支えるスポンサー企業の方々が登場。
2020シーズンは、NASCAR K&N Pro Series Westからシリーズ名が変わったNASCAR ARCA Menards Series Westに、昨年移籍したPerformance P-1 Motorsports CKB TOYOTA RACINGとともにフル参戦。
ちなみにシリーズ名の「ARCA」とは「Automobile Racing Club of America」というアメリカのレース団体、「Menards」はアメリカ国内でチェーン展開するホームセンターです。
古賀選手は、12歳からのレーシングカートでのレーサーキャリアのスタートから今に至るまで「最も楽しく戦えた1年だった」と昨シーズンを振り返りました。とはいえ、NASCARの映像を見たことがある方ならご存知かもしれませんが沢山のマシンがせめぎ合っているため接触やクラッシュが非常に多いレース。
「8台マシンを用意したけど、4台は全損してしまいました。」と古賀選手がその激しさに触れました。
今シーズンの目標についてはもちろん「レース総合優勝と日本人初のシーズン制覇」。
そんな古賀選手を応援するため、として人気バンド「クレイジーケンバンド(CKB)」の横山剣さんが昨年引き続きブースに駆けつけてくれました。
古賀選手と横山剣さんは交流が長く、2018年に発売した書籍「僕の好きな車」に古賀選手のマシンが登場したり、昨年念願叶い、渡米しカリフォルニア州アーウィンデールで古賀選手が出場するレースを観戦。帰国後にNASCARを題材に制作した楽曲『車と女』にその時収録したマシンの走行音を取り入れていることを明かしました。
このNASCARがテーマとなっているディズニー映画「カーズ」に触れ、古賀選手を「ファンタジーと現実のハイブリッドを実現している」と称賛し、「今年は2回以上応援行ければいいな、応援歌も作りたいね」と気合充分。
■激レア!“奇跡の”NASCARのミニカー
トークショーの最後に古賀選手が、ステージ横から徐ろに持ってきたのは自身のマシンのミニカー。隣接しているLOBSTERブースにて限定販売されていました。
古賀選手は、このミニカーについて「いくつかの“奇跡”があって実現した」と教えてくれました。
その奇跡とは
・これ自体がロゴマークだったのでOK
・『越乃寒梅』がアメリカで商標登録されていた
・NASCARではお酒のスポンサードが認められている(主にビールとか)
・その他マシンに貼られている全ての企業から承諾を得られた
特に最後の「その他マシンに貼られている全ての企業から承諾を得られた」というのは、古賀選手にとって「アメリカで認められてきた」ことを実感できた嬉しい出来事だったのです。
海の向こうで沢山の人達から応援で4年目のフルシーズンを戦う古賀選手を応援していきましょう!
(文・写真:栗原 淳)