トヨタがアメリカでの投資を拡大し、生産車種も変更へ

■SUV、大型ミニバン、ピックアップトラックの生産が中心

トヨタの北米事業体を担うToyota Motor North America(TMNA)は、アメリカの生産拠点であるインディアナ工場(TMMI)に合計13億ドルを投じて工場を刷新したと発表しました。

トヨタ インディアナ工場
米国インディアナ工場において、2017年に公表済みの6億ドルも含めて合計13億ドルを投じて工場を刷新。新規雇用は550名に

トヨタは、いわゆる「トランプ砲」が放たれたこともあり、2017年に6億ドルの投資計画を発表。TMMIの工場刷新は後にさらに7億ドルを投じ、新型「ハイランダー」の生産開始に向けた年間生産能力の4万台増強、生産設備の更新や新規導入、最新の生産技術の採用などを進めるなどでニーズに対応。体制づくりや工場全体の競争力向上が図られています。

インディアナ工場
生産ラインの様子

なお、今回の投資による新規雇用は、当初公表の400名から150名増え、合計550名になったそう。同投資は、2017年から2021年までの5年間で約130億ドルを米国に投資する計画の一環としています。

また、TMNAは北米車両生産工場の競争力向上に向けて、2022年までにTMMIおよびテキサス工場において、プラットフォームやコモン・アーキテクチャーに基づき、生産車種を変更すると発表しています。

トヨタ インディアナ工場
インディアナ工場

TMMIはミッドサイズSUV・ミニバンの生産に注力し、2022年までにフルサイズSUV「セコイア」の生産を終了するとしています。TMMTXは、フルサイズのフレーム車(ピックアップトラック・SUV)の生産工場として、2022年からセコイアの生産を開始。また、TMMTXでは、2021年内に、スモールピックアップトラック「タコマ」の生産を終了します。

タコマは、TMMTXでの生産終了後は、バハ カリフォルニア工場(TMMBC)と、2019年12月に稼働が開始されたメキシコのグアナファト(TMMGT)の2工場で生産を行います。なお、トヨタの北米拠点において、生産車種変更に伴う雇用への影響はないとしています。

インディアナ工場
インディアナ工場の生産ライン

米国インディアナ州の「TMMI」では、現在生産中のハイランダー(HV含む)、シエナ、セコイア(2022年までに生産終了)から、変更後はハイランダー(HV含む)、シエナが生産されます。米国テキサス州の「TMMTX」では、現在のタンドラ、タコマ(2021年内に生産を終了)から、タンドラ、セコイア(2022年から生産開始)という構成になります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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