●第8世代ゴルフの登場目前に上陸したディーゼルモデル
第7世代のフォルクスワーゲン ゴルフは、2013年に登場して進化を続けてきたモデルですが、ここに来て真打とも呼べるディーゼルエンジン搭載車が登場しました。
ゴルフ TDIと名付けられているこのディーゼルユニット搭載グレードの5ドアハッチバックをチェックしましたので報告します。
まずは車両概要を見ていきましょう。全長は4265mm、全幅は1800mmで全高は1480mmとなります。ホイールベース2635mm。
現在、多くのファミリーを生んでいるMQBと名付けられた新世代シャシーを使って作られた最初のモデルがこの7代目ゴルフになります。
フロントにはストラット、リヤにはマルチリンクのサスペンションを採用しています(一部グレードではリヤにトーションビームを用いたモデルも有りますが、TDIでは全てマルチリンクです)。
2017年にビッグマイナーチェンジを迎えて以降のモデルではヘッドライト形状が鋭くなって、ほとんどのグレードで全LED化。リヤは全車でLEDライト化されました。また、シーケンシャルタイプ ウインカーの装着車も設定されています。
全方位的に質感が高いインテリアも魅力の一つです。
とりわけピアノブラックの素材をふんだんに用いて、見るからに高価な仕上がりとなっているインパネは、モデル登場から6年が経過した今でもクラストップレベルのクォリティをキープしています。
TDIに採用された4気筒ディーゼルターボ2Lエンジンは可動式ガイドベーン付ターボチャージャーを用いるなどして高性能化。同時にデュアルサーキットEGRシステム等を採用することで排ガスの浄化にも努めています。
その最高出力は150ps/3500~4000rpmで、最大トルクは34.7kgm/1750~3000rpmというスペックを持ちます。
なおこのゴルフに先んじて投入されているパサートのTDIには同型エンジンから190psと40.8kgmを抽出してます。また先頃TDIが追加されたシャランには177psと38.8kgmという仕様があることから、ゴルフ用のユニットはベーシックスペックを持つものと言えます。
わずか1750rpmから最大トルクを発生するパワーユニットですが、そのトルクの出方はゴリゴリとしたところがなく、変な言い方かもしれませんが非常に洗練されたガソリンエンジンのような印象。スムーズなのです。
それでいてガソリンエンジン仕様(1.4L直噴ターボ・140ps&25.5kgm)に対してはパワー&トルクともに大きく増していますから、絶対的な加速力が高いのは言わずもがなです(ディーゼルエンジン搭載に伴って車重は100kg少々増加していますが、これだけのスペック差があればそれがネガティブには働かないでしょう)。
ゴルフTDIのWLTCモード燃費は18.9km/l。高速道路モードでは22.2km/lというカタログ数値を持っています。
この時点でかなり「お得」なモデルであることがわかりますが、さらに軽油価格に関してもガソリン(ゴルフの場合はハイオク)に対して2割ほど安く収まりますので、乗れば乗るほど利点は増していきますね。
ゴルフ TDI(5ドアハッチバック)の価格は323万円から391万円(消費税10%込み)となります。
(写真・動画・文/ウナ丼)