●異国の地のウェットコンディションに苦戦。挽回なるか?
Guten Tag! こちらホッケンハイムリンクでは4日、いよいよスーパーGT車両がDTM最終戦にスポット参戦する歴史的な日を迎えました。
この日行われるフリープラクティスに先立ち、スーパーGTから参戦する5名の選手の記者会見が行われました。
こちらドイツでも、今回のスーパーGT車両参戦は大きな関心を寄せているようで、多くの報道陣が記者会見に訪れていました。
会見では今回の記念すべき参戦や11月に日本で行われる交流戦について、そしてスーパーGT勢にとっては初めて実戦で使われるハンコックタイヤや、コース習熟のための準備(いわゆるシミュレーター)についての質問がありました。
今回は、スーパーGT参戦以前からここホッケンハイムを走り込んでいるジェンソン・バトン選手を始め、イタリア出身のロニー・クインタレッリ選手、ニュージーランド出身のニック・キャシディ選手と、日常で英語を使ってきた外国人選手と共に、平川亮選手と松田次生選手という2人の日本人ドライバーも参戦しています。
平川選手は2016年から2シーズン、ル・マン24時間レースを含むヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)に参戦していたこともあり、非常に堪能な英語で質問に答えていたこと、そしてコース習熟について質問された松田選手が、プレイステーションでホッケンハイムの練習をしてきたと発言し会場の笑いを独り占めしたことが特に印象的でした。
そして迎えたフリープラクティス1。午前中からしとしと降り出した雨が上がることはなく、残念ながら初の混走はウェットコンディションでの走行となりました。
1号車はバトン選手、35号車GT-Rは記者会見で会場の笑いを奪った松田選手、そして37号車はキャシディ選手がステアリングを握ります。
13時になると、Audi、BMW、そしてAston MartinのDTM車両に混じって3台のスーパーGTマシンがコースインしていきます。路面温度10℃のウェット路面では、DTMの各車もリヤを激しく左右に暴れさせながらタイヤを温めていきます。そんな開始からわずか6分、37号車が雨のホッケンハイムの手痛い洗礼を受けてしまいます。
ホッケンハイムのコースの中でもテクニカルセクション、ちょうど富士スピードウェイでも第3セクターのテクニカルセクションにあたるザックスコーナーへの進入で、37号車がブレーキングでコントロールを失いタイヤバリアに突っ込んでしまいます。
左フロントを激しく損傷した37号車はその後ピットまで自走で戻りますが、そのまま再出走は叶いませんでした。
そしてそのわずか10分後、今度は35号車が同じザックスコーナー進入でコースアウトしてしまいます。幸い35号車はグラベルで止まったため、45分間で行われているセッション後半には、再び走行することができました。
このフリープラクティス1では出走20台中1号車が16位、35号車が19位、そして37号車が20位という、日本勢にとってはかなり厳しい結果となりました。
その後雨は上がり、ドライコンディションで行われたフリープラクティス2では、無事修復を終えた37号車に平川選手、35号車にはロニー選手が乗り込み、16時30分からの30分間で計測が行われました。
この走行では大きなトラブルもなく、1号車が15位、37号車が17位、そして35号車が20位という結果となりました。
いよいよ土曜日には予選1と決勝1が行われます。天候も気になるところですが、日本勢にはぜひ頑張って欲しいところです。
(H@ty)