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日本のラグジュアリーブランド「レクサス」ですが、国内での立ち上げから10年以上が経過し、お手頃な中古車も多く出回ってきました。「レクサスに乗っている」=「レクサスオーナー」というのは間違っていませんが、レクサスディーラーにおける「レクサスオーナー」には当てはまらない場合があります。今回は、元レクサスディーラー営業マンが認定中古車を購入すべき理由を解説していきます。
■「レクサス認定中古車」と「普通の中古」のレクサスってどう違う?
レクサス販売店では、レクサス認定中古車として中古車が売られています。中には認定中古車のみを扱うお店もあり、この認定中古車の事をレクサスは「CPO(Certified Pre-Owned)」と呼びます。CPOにはいくつかの基準があり、すべての基準を満たしたもののみを、レクサスの正規ディーラーでCPOとして販売します。
基準の主なものは…。
1. 車両本体価格が200万円以上。
2. 事故修復歴なし。
3. 走行距離10万km以内。
4. 初度登録から7年以内。
5. ペット臭、タバコ臭なし。
6. 外装に大きなキズ、ヘコミなし(ホイールは除く)。
7. 基本点検整備項目に不良なし。
といったものです
この基準に合致しないクルマは、レクサスディーラーで下取り及び買い取りをしても認定はできず、CPOとして販売できません。基準外のクルマは系列のトヨタディーラーでT-Valueとして販売されたり、オークションに流れて一般の中古車販売店で販売されます。中古車情報誌に載っていたり、中古車情報サイトに載っているクルマたちは多くが基準外のクルマです。
●レクサスオーナーズカードを持つ意味
正規ディーラーで販売されたクルマには、必ず「レクサスオーナーズカード」というものが発行されます。これは新車でもCPOでも同じです。
レクサス販売店でこのカードを見せることによって、購入した店舗以外でもレクサスの最高級のサービスが受けられます。レクサスオーナーズラウンジの利用や、G-linkという通信サービスの契約によるレクサスオーナーズデスクの利用などが目に見えるものですが、一番の違いは、レクサスで働いている人たちが「オーナー」として扱ってくれるかどうかです。
レクサス販売店へ単にレクサス車で入っていっても、お店の扱いは「レクサスオーナー」ではありません。普通に他社のクルマに乗ってきた人や、歩いて販売店に来た人と同じです。
レクサスに勤めるセールスや受付スタッフ、ひいてはエンジニアに至るまで、徹底した「オーナー第一主義」を教育されています。ここで言うオーナーは、「オーナーズカードを持っている人」です。すべての行動にオーナー最優先が求められ、オーナー様は神様です。たとえ目の前で壊れる寸前のレクサスのクルマが入庫してきても、オーナーでなければ診断でさえ後回しになります。
したがって一般の中古車販売店でレクサスを買うときには、きちんと整備をしてくれる場所を確保する必要があります。レクサス車だからいつでもレクサス店が快く診てくれると思っていると大目玉を食らうことになります。実体験として、程度の悪いレクサスの中古車を、中古車販売店から販売され、何度も不具合をレクサス店に訴える方がいましたが、この中古車の販売元は、レクサス店ではないので、不調に対する責任は中古車販売店が負います。このようなクルマを購入してレクサス店に相談されても、何もしてあげられないのが実情です。
●差を理解して、しっかり選択する
とはいっても、レクサス認定中古車と一般のレクサス中古車では同じ状態の車があったとすると、レクサス認定中古車のほうが50万円から100万円ほど高いことがザラにあります。これはブランドを売っていることに他なりません。腕時計の世界にも正規輸入と並行輸入の違いがあるように、レクサスでも同じような違いがあります。価格の安いクルマを買って、あとは自分でなんとかするというスタンスなのか、やはりレクサスに乗るのだからレクサスのすべてを体感したいと思うのか。
もし後者を選ぶのなら絶対に認定中古車を買いましょう。国産他メーカーではありえないオーナーか否かの区別が存在し、後々苦い思いをすることは確実です。レクサススタッフが世界一のサービスを提供し続けるのは、オーナーズカードを持っている、レクサスオーナーに対してだということです。
●まとめ
余程のこだわりがなく、クルマについてはディーラーに頼っていきたいという方は、絶対にレクサス販売店での購入をおススメします。クルマの所有期間は平均5年ほどですし、その5年間を「レクサスを買ってよかった」と思えるには、レクサスオーナーズカードは必須の持ち物になると思います。認定中古車を購入して、楽しいカーライフとレクサスライフを楽しみましょう。
(文:佐々木 亘)