最新のスカイライン ハイブリッドに試乗。FRの重厚な走りは自然なフィール

●「伝統のスカイライン」スタイルが復活。味わい深い新型スカイライン

現行で13代目となるスカイラインに先ごろ、マイナーチェンジが施されました。

今回、そのうちでハイブリッドユニットを搭載したFRモデルに試乗ができたので報告します。

マイナーチェンジを実施した日産・スカイライン

パワートレインには日産独自の1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステム「インテリジェント デュアルクラッチ コントロール」が採用されています。

このシステムは回生時に完全にエンジンとの関連を切って、効率よく減速エネルギーを獲得できることなどが特徴です。

「インテリジェント デュアルクラッチ コントロール」を採用

最新モデルのエクステリアでの特徴は、従来のインフィニティブランドとの共通のグリルを取り止め、いわゆる「Vモーショングリル」を採用したことです。

Vモーショングリルを採用。日産ロゴも復活

またリヤではスカイラインシリーズで馴染みのある丸目4灯のタイプへと変更しています。

スカイラインの伝統・丸目4灯も復活

これらの外観変更によってエクステリアのイメージはいかにもスカイラインといった風情になっています。

伝統のスカイラインの趣を強めた外観

インテリアでの大きな変更はありません。運転席と助手席をそれぞれ大きなウェーブで囲ったインパネなどは従来からの特徴で、大変個性的なものです。

また各種スイッチ類集中的に配置され、姿勢を変えずにほとんどの操作ができるような配慮がなされていることにも注目です。

特徴的なインパネに大きな変更はなし

実際に乗ってみます。

VQ35型3.5L NAエンジンは306ps/6800rpm&35.7kg・m/5000rpmというスペックを持っています。またモーターは68psと29.6Kg・mを発生させます。

モーターのアシストは自然で、トルクフルなNAエンジンのよう

モーターのアシストはとても自然で、VQ35型エンジンのトルクの出方をよりスムーズにフォローしてくれてるような印象です。このため大変トルクフルな(モーターのない)NAエンジンをドライビングしているような感触。

またフロントにダブルウィッシュボーン、リヤにマルチリンクを採用したサスペンションは軽快感よりも重厚感が持ち味です。

フロントはダブルウィッシュボーンを採用
リヤはマルチリンク

ステアリングホイールと前輪の操舵機構の物理的リンクを排して、車速に応じた最適なステアリングギア比を実現する「ダイレクトアダブティブステアリング」も装着されています。

これは同時に前輪が受ける外乱をキャンセルしてくれる働きもあるため、路面状態の如何に関わらずスムーズなコーナリングを実現しやすくしてくれるというもの。この動作に関して違和感のようなものはなく、メカニズムの完成度は高いと感じました。

味わいあるFRミッドシップ

今回試乗したスカイライン GTタイプSP(2WD)の価格はオプションを含まない状態で604万8000円となります。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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