レクサス RXがマイナーチェンジ。力強いフォルム、使い勝手を高めたインテリアなど大幅進化【新車】

●外観から内装まであらゆる部分が大幅進化したレクサス RX

2019年8月29日、レクサスRXがマイナーチェンジを受け、同日から発売を開始しました。

外観からチェックすると、フロントバンパーからドアサイドまでキャラクターラインに連続性を持たせることで、勢いのあるサイドビューが印象的です。また、サイドのドア下のロッカー形状からフロントグリル下端までがひと繋がりに抜けていくような造形のバンパー下端部により、フロントグリルを支えるような印象が付与され、力強さと安定感を表現。

レクサスRX
新型レクサスRXのフロントビュー

リヤビューは、リヤバンパーサイドからバンパーの下側に繋がるラインと、リヤピラー下端のウィンドウグラフィックを合わせて車両後方へ抜ける造形とすることで、エレガントさを付与。さらにバンパー下端のマフラー、アンダーガードなどの部品を水平基調のデザインにすることで、ワイド感が強調されています。

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新型レクサスRXのリヤビュー

スピンドルグリルには、L字モチーフのブロックメッシュパターンが採用されています。レクサスのSUV独自の記号性を持たせるとともに、メッシュグリルに抑揚をつけ、中心部に向けて押し出しのある立体造形とすることで、バンパーサイドとの一体感を表現したそう。また、グリルのフレームをバンパーサイドからの流れに呼応する形状にすることで、サイドから見ても一体感のあるデザインとされています。

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レクサスRXのフロントグリル

さらにヘッドランプは、ユニットの形状を従来型より小型化することでシャープな印象を与えるほか、リヤコンビネーションランプは、上部にL字を4つ重ねたモチーフを配置し、下部はそのモチーフを反転させた造形とすることで、レクサスとしてのアイデンティティが強調されています。

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新型レクサスRXのヘッドライト、スピンドルグリル

内装は、好評だという質感の高さはそのままに、朗報といえるナビゲーションのタッチディスプレイ化や充電用USBソケットの増設、スマートフォン収納の追加、リモートタッチ(タッチパッド式)が採用されるなど、利便性の向上が図られています。

テールゲートにハンズフリーパワーバックドアが用意され、キー携帯時に、リヤバンパーの下に足を出し入れすることでバックドアが自動開閉します。予約ロックの設定や挟み込み防止機能など、使いやすさと安全性を両立。

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レクサスRXのディスプレイにタッチ機能が追加された

マルチメディアシステムは、「SmartDeviceLink」「Apple CarPlay」や「Android Auto」に対応。手持ちのiPhoneやAndroidスマートフォンを12.3インチタッチワイドディスプレイに連携することで、画面操作や音声操作が可能になるなど利便性が大きく向上しています。

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新型レクサスRXのインパネ

また、人気の3列シート車である「RX450hL」のサードシートに2種類のシートポジションが設定されています。室内空間を重視したポジションと、ラゲッジスペースを重視したポジションをシーンに合わせて選択できます。室内空間を重視したポジションでは足元や膝まわりを広げたことで、快適性が向上したのは朗報でしょう。

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3列シート仕様のスライド化により居住性を改善

加えて「RX450hL」には、セカンドキャプテンシートがオプション設定され、ゆったりと座れるだけでなく、アームレスト、シートサイドのカップホルダー、スライド&リクライニング機構を設定することにより、快適かつ上質な空間になっています。

走りの質感も引き上げられています。ボディでは、スポット溶接の打点を増やすとともに、構造用接着剤の接着範囲も拡大するなど骨格を高剛性にすることで、優れた操縦安定性、乗り心地を実現。

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サスペンションまわりの強化も図られている

サスペンションまわりも剛性が強化されています。ハブベアリングの剛性を高めることで車両の応答性を向上させるとともに、リヤスタビライザーバー径を拡大し、アンダーステアの軽減とロールの低減が図られています。

また、コーナリング中、アクセルを踏み込んだ際に発生しやすいアンダーステアを抑制するアクティブコーナリングアシスト(ACA)の採用や、EPSのチューニングなど徹底的な改良を加え、リニアなステアリングフィールとライントレース性の高さなど、高い操縦安定性を実現したそう。

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乗り心地の改善が図られたのも朗報

乗り心地の改善も図られています。ショックアブソーバーにフリクションコントロールダンパーが追加され、路面からの微小な入力による高周波振動を低減。フラットな乗り味と操舵時の応答性向上が得られているそうです。

レクサスの走りを象徴するグレードである、“F SPORT”も深化。同グレードらしいスポーティな走行性能が追求され、“F SPORT”専用チューニングが施されています。しなりや微振動を速やかに吸収するパフォーマンスダンパーをフロントとリヤに装着したことで、ハンドリングの特性を一層シャープにするとともに、乗り心地と静粛性の向上を実現。さらに、瞬時にロールを抑制する電動アクティブスタビライザーを採用することで、よりフラットな車両姿勢を保てるそうです。

デザイン面では、“F SPORT”を主張する要素として、Fメッシュパターンのスピンドルグリルとサイドグリルが採用されたほか、スピンドルグリルとフロント、リヤバンパー下部に漆黒メッキがあしらわれ、ダークプレミアムブラック塗装の専用アルミホイールを装着し、下部をダークトーンにコーディネイト。さらに“F SPORT”専用のスポーツシートやアルミ製スポーツペダルが用意されるなど、スポーティさを強調する内・外装が特徴です。

安全装備もさらに強化されています。世界初採用のブレードスキャンアダプティブハイビームシステム(AHS)の設定が注目。AHSは、光源であるLEDからの光を高速で回転するブレードミラーに照射。ブレードミラーに反射した光がレンズを介して高速移動しながら前方を照らす新機構。残像効果で光は動いているように見えませんが、ブレードミラーの回転に同期させて、LEDの光を適切なタイミングで点灯・消灯することで、配光を細かく制御することが可能だそう。これにより、従来のAHSより細かい遮光が可能になり、ハイビームの照射範囲を広げることができ、対向車や先行車を眩惑することなく、素早く歩行者や標識を認識することができます。

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光源であるLEDからの光を高速で回転するブレードミラーに照射するAHS

ほかにも、予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」の機能がさらに進化。従来の「Lexus Safety System +」に採用している「単眼カメラ+ミリ波レーダー」という構成はそのままですが、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」にアップデート。

自動車専用道路などで設定された車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール」、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」を用意。さらに、先行車や対向車を眩惑しないよう、ハイビームの照射を制御する「アダプティブハイビームシステム(AHS)」や単眼カメラで主要な道路標識を読み取り、メーターとヘッドアップディスプレイ内に表示する「ロードサインアシスト(RSA)」も搭載されています。

価格帯は、2.0L直列4気筒ターボを積む「RX300」系が5,036,727円〜6,303,273円。3.5L V6エンジンを積むハイブリッドの「RX450h」系が6,156,000円〜7,589,455円。3列シート仕様の「RX450hL」が7,815,273円です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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