「やっぱり?」フォルクスワーゲンの7速DSG(DCT)搭載車17.6万台を対象にリコールの届出

フォルクスワーゲンがポロ、ゴルフ、ビートル、パサートなど総計17万6068台を対象に『自動変速機油圧制御システム(アッパーハウジング)』の不具合によるリコールを届出しました。いわゆる乾式クラッチの7速DSG(フォルクスワーゲンのデュアルクラッチトランスミッション=DCTに使われる固有名詞)が対象のリコールです。届出によると不具合の内容は次のように記されています。

7速DSG型自動変速機のメカトロニクスにおいて、アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切なため、耐久性が不足しているものがある。そのため、アキュムレーターの継続的な油圧変化による疲労の蓄積により、アッパーハウジングに亀裂が発生し、油圧が低下して、最悪の場合、駆動力が伝達されず走行できなくなるおそれがある。

なお、不具合件数は1648件と報告されています。対象台数から考えると、トラブル発生率は0.9%程度となっています。また、この不具合に起因する事故の報告は0件といいます。最悪の場合、走行不能になるという内容ですが、大きなアクシデントにはつながっていないといえそうです。

ところで、この乾式クラッチを用いた7速DSGについては、以前からトラブルを心配する声があり、新車で購入したユーザーの間では延長保証に入っておくのが吉という評判でした。その意味では「やっぱり」と思っているオーナーも少なくはないかもしれません。とはいえ、今回のリコールによって不具合の原因がクリアになり、その対策もなされるということですから、今後は安心して7速DSG搭載車に乗り続けられるということになります。

対象モデルの年式的には、とうにメーカー保証が切れているクルマが多いのですが、だからこそリコールにより対策したという安心感は大きいのではないでしょうか。DSGの不具合が心配で、すでに手放したというオーナーの中には、今回の対策を見て後悔している人がいるかもしれませんね。

VWリコール届出一覧表_1
VWリコール届出一覧表_1

 

VWリコール届出一覧表_2
VWリコール届出一覧表_2
VWリコール届出一覧表_3
VWリコール届出一覧表_3

(山本晋也)

【関連リンク】
国土交通省リリース
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_003453.html

 

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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