●同じ2Lディーゼルエンジンでも、ゴルフより高出力の177PS/380Nm仕様を搭載
フォルクスワーゲン・ゴルフ、ゴルフ・ヴァリアントと同時に、7人乗りミニバンのシャランにも2.0Lディーゼルエンジン仕様(TDI)が追加されました。「シャランTDIハイライン」も10月1日の発売になります。2011年に日本に導入されたシャランは、今までに1万5000台がデリバリーされているそうです。
重量税免税やCEV補助金などによるイニシャルコストの利点、燃料が軽油で済むなどの経済性の高さにより、一定のニーズがあるというクリーンディーゼルエンジン仕様。
日本では、パサートへのクリーンディーゼルエンジン仕様の導入以来、SUVのティグアン、ミニバンのゴルフ・トゥーランに設定。ディーゼルエンジンは、パサート・ヴァリアントでは6割に達しているそうで、SUVのティグアンも高い比率になっているそうです。
シャランTDIハイラインに搭載される2.0Lクリーンディーゼルエンジンは、1.9tという車両重量に加えて、多人数乗車や荷物を多く積むことから、177PS/3500-4000rpm・380Nm/1750-4000rpmという高出力仕様になっています。組み合わされるトランスミッションは6速DSG。
なお、ゴルフTDIは同じ2.0Lの排気量で150PS/340Nm。ドイツ本国でもシャランには177PS/380Nm仕様が搭載されているそう。
本国から技術的な詳細はまだ知らされていないとのことで、ターボの過給圧が異なるのか、圧縮比の違いなのか、ECU(コンピュータ)による制御の差かなど、中身は明らかにされていません。なお、パサート用のTDIも同じ2.0Lですが、こちらは190PS/3500-4000rpm、400Nm/1900-3300rpmとなっています。
出力/トルクともにゴルフ・シリーズよりもアップされているシャランTDIはガソリン仕様と同様、両側電動スライドドア採用により、狭い駐車スペースでも乗り降りが容易。全長4855×全幅1910×全高1765mmの大きなサイズでも使い勝手の良さは確保されています。
広々とした室内空間により大きな荷物や長尺物の積載も可能で、標準装備のパワーテールゲートにより両手が塞がった状態での荷物の出し入れも容易で、高い積載能力を備えています。
装備面では、Volkswagen純正ナビゲーションシステム「716SDCW」、電子制御式ディファレンシャルロックの「XDS」を標準装備。
ボディカラーは6色展開で、「アトランティックブルーメタリック」「ホワイトシルバーメタリック」「ブラックオークブランメタリック」「ピュアホワイト」「ディープブラックパールエフェクト」「ラヴェンナブルーメタリック」を設定。
シャランTDIハイラインの価格は、529万6000円(消費税10%込み)です。
(文/塚田勝弘 写真/フォルクスワーゲン・長野達郎)