■電動車らしい出足からの鋭い加速
●EVモードでも最高速は130km/h!
フォルクスワーゲン・ゴルフシリーズに、2.0Lディーゼルエンジンが加わったことで、ガソリン、ディーゼルエンジンから選択できるようになりました。
さらに忘れてならないのが、プラグインハイブリッドのゴルフGTE(ピュアEVのe-ゴルフもあります)。ハイブリッド燃費19.9km/L(JC08モード燃費)、EV走行換算距離(等価EVレンジ)45.0km/Lという低燃費に加えて、電動化車両らしい出だしからの鋭い加速が味わえます。
以前お伝えしたように、ディーゼルターボTDIエンジンの追加により、今回、ゴルフGTEにもあらためて試乗する機会がありました。エンジンは1.4Lの直列4気筒ガソリンターボで、150PS/5000-6000rpm、250Nm/1500-3500rpm、トランスミッションは6速DSG。109PS/330Nmというアウトプット。204PS/350Nmというシステム出力を誇ります。
EVモードでも最高速は130km/hに達し、充電状態がよければモーター走行でまかなえます。充電は200Vの普通充電、チャデモにも対応。なお、200Vの普通充電で満充電すると約3時間かかります。
電動化らしく、少し重さを感じさせるゴルフGTEですが、普通に走る分なら十分なトルク感があり、さらに鋭い加速を引き出すには、スポーツモードである「GTE」モードを押すだけでOK。エンジンとモーターによる一気呵成といえるほどの力強い走りが可能です。ほかにも、ハイブリッドモード、先述したEVモードを用意。バッテリー残量に応じて使い分けができます。
さらに、ゴルフGTEの美点は、静粛性の高さ、先進的なメーターパネルなどによるハイクオリティなどがあり、高級版ゴルフにふさわしい雰囲気が味わえます。また、ハンドリングもゴルフ・シリーズそのもののフットワークの良さ、直進安定性の高さで、少し硬めで揺すぶられる乗り心地もありますが、上質といえるレベル。
家庭や出先で充電することでEV走行が可能で、バッテリー残量がなくなってもハイブリッドとして走行できますから、短距離はモーター走行、ロングドライブではハイブリッド、充電後にモーター走行という使い方に対応します。
価格は469万円と、免税や補助金も合わせても決して安くはありませんが、より上質で先進的なフォルクスワーゲン・ゴルフがある生活を楽しむのであれば選択する手もありそうです。
(文/塚田勝弘 写真/長野達郎)