●新型イヴォークの走りは「絹の上を歩いてるような気持ち良さ」
2代目のレンジローバー・イヴォークのディーゼルエンジン搭載モデルに試乗しました。20インチのホイールやガラスルーフなどが特徴的な「ファーストエディション D180」というモデルで821万円となります。
4気筒エンジンをフロントに横置き搭載する、4WDのスタイリッシュなSUVがレンジローバー・イヴォークです。寸法は初代と大きく変更ありませんが、シャシーに関してはドアヒンジ以外の全てを変えるというレベルまで刷新されています。ボディサイズは全長4380mm・全幅1905mm・全高1650mmとなります。
外観での特徴は、初代を受け継いだ非常に小さいウィンドウを持つデザインにあります。また新型では前後ともウインカーにシーケンシャルタイプを採用しています。
ちなみにこのウインカーですが、車内のモニター画面にて「流れない」普通のウインカーに設定変更することも可能になっています。
また解錠した状態ではドアノブがボディ面から突出した状態になっていることにも注目です。これは、ロックをした場合や走行開始した場合には自動的にボディとツライチになるように格納されるデプロイアブルドアハンドルという機構です。
リヤシートは40対20対40の比率で分割可倒する方式が採用されていて、ラゲッジルームの使い勝手に幅が生まれます。
見た目の印象とは逆に、乗り込んでしまうと広いのはイヴォークの特徴ですが、今回のモデルでは特に後席に注目です。
ホイールベースが20mm延長されて2680mmになっていますけれども、その拡大分はほとんどが後席のヒザ前空間に当てられています。このためにリアシートの居住性は非常に向上しています。
フロントシートはスポーティーな造形のもの。日本人にとってジャストサイズが嬉しいです。
インパネは、メインのメーターとセンターの2枚の液晶パネルが目立ちます。物理スイッチが非常に少なくなっており、クリーンな印象です。
注目はセンターの上部モニターで使用するクリアサイトグラウンドビューと呼ばれる「透視」モード。インパネやボンネットを透かして車両の下前方を見ることができるというものです。
これはフロントと左右ミラーに装着されたカメラの映像を合成することで、擬似的に透視ができてるように見せるというもの。その効果は絶大で、路面の幅や形状などを確認しながら進むことができるので便利です。
試乗してみます。なお、このディーゼルモデルの試乗は、今回はごく限られたエリアでの低速走行でした。
ディーゼルエンジン特有のサウンドを確認することはできますが、その音量は非常に小さくまた音質も不快なところがありません。スペックは180ps/4000rpm&430Nm/1750-2500rpmというもので、車両重量1970kgのボディに対しては超強力というわけではありませんが、非常にスムーズに走らせてくれます。
フロント・ストラット、リヤ・マルチリンクサスペンションは非常に滑らかな動きをしてくれます。
絹の上を歩いてるような気持ち良さがそこにはありました。
(写真・動画・文/ウナ丼)