●新世代アウディSUVの第1弾となる「Q8」が登場
セダンのA8、スポーツカーのR8のように、アウディの最上級モデルは、車名に「8」が使われていています。新たに開発したクーペスタイルのフルサイズSUVであるアウディQ8が2019年7月に発表され、9月3日から販売が開始されます。
Q7とは異なるクーペフォルムにより、メルセデス・ベンツやBMWも注力しているプレミアム・クーペクロスオーバーにQ8で参入したアウディ。
Q8は、よりスポーティでラグジュアリーなモデルを志向する層に向けて新たに開発されたクーペスタイルのSUVで、価格はAudi Q8 55 TFSI quattroが9,920,000円、Audi Q8 55 TFSI quattro debut package S lineが11,020,000円、Audi Q8 55 TFSI quattro debut package luxuryが11,020,000円です。いずれも消費税8%込み。
外観は、アウディQモデルの新たな特徴である八角形のシングルフレームグリルや、アウディの特徴である先進的なHDマトリックスヘッドライト、また同ブランドの代名詞であるquattro(クワトロ)を象徴するブリスターフェンダーなど、 ダイナミックなスタリングが与えられ、アウディQシリーズの新たなフラッグシップであるのと同時に、今後のアウディQシリーズの方向性を示しています。新世代アウディSUV第1弾といえるでしょう。
一方のインテリアもアウディらしく先進性が強調されていて、セダンのフラッグシップであるA8などと同様に、タッチディスプレイが全面的に採用されたMMIタッチレスポンスや大型バーチャルコクピットを装備。デジタル時代にふさわしいユーザーインターフェイス、充実機能の「Audi connect」機能が搭載されています。
搭載されるエンジンは、340psを発生する3.0L V6 TFSIガソリンで、センターディファレンシャルタイプのquattro(4輪駆動システム)やAWS(オールホイールステアリング)などの先進技術も採用されています。また、A8、A7、A6に搭載されている48V電源によるマイルドハイブリッドシステムも全車搭載することで、スムーズな走行と燃料消費の低減を実現したそう。
なお、48V化により、100km走行あたり最大0.7Lの燃料消費削減(欧州仕様車データ)効果があるそう。 運転支援関連技術では、最大22個のセンサーやカメラの統合制御による高度なドライバーアシスタンスシステムが搭載されています。
中核となるのは 「アダプティブドライブアシスト(ADA)」で、アダプティブクルーズコントロール、トラフィックジャムアシスト、アクティブレーンアシストを統合。0-250km/hまでの速度で、加減速と車線変更のサポートを行います。
また、アウディ初となるエマージェンシーアシストなどの機能(パッケージオプション)により、緊急時にクルマを現在の走行レーン内に自動的に停止させる機能も用意。さらに、カーブストーンアシストもA8同様に用意され、MMIスクリーン上のカメラビューにより駐車、停車時に縁石への接触を回避するのに役立ちます。
アウディ ジャパンのフィリップ ノアック代表取締役社長は「アウディは、 最初のSUVモデルとして2006年に導入したAudi Q7を皮切りに、Audi Q5、 Audi Q3、 Audi Q2と日本でのSUVラインアップを拡大してきました。このたび、 Audi Q8をラインアップに加えることで、 クーペのようにスタイリッシュで個性的なSUVを志向されるお客様に、 新たな選択肢を提供します」とコメントしています。
プレス向け発表会には、エクステリアデザイン担当のフランク・ランパーティ氏、俳優でファッションデザイナーの井浦 新さんも登壇。フランク・ランパーティ氏は、SUVでは珍しいサッシュレスドアを採用することで、全高(重心)を下げ、ボディやルーフラインなどにも個性を与えることで、アウディらしいクーペSUVを実現したとしています。
また、井浦 新さんは、作品作りで箱根や小田原にこもった際に、貸し出されたアウディR8、A3とのドライブの体験や、登山やキャンプ、写真など多彩な趣味を持つことから、こうした道具をたくさん積みながらラグジュアリーなクーペSUVであるQ8に感銘を受けたとしています。
(文/写真 塚田勝弘)