知らなかった!「Jeepの中のJeep」の証。トレイル・レイテッドのバッジは3種類

■Jeep(ジープ)のオフロード試乗会に行ってきました~!

・「SUV界のニュルブルクリンク」で開発されるジープ

欧州のSUVブランドの横綱が「レンジローバー」なら、北米SUVの横綱は「ジープ」。

そのジープは、オフロードの性能を磨くために「SUV界のニュルブルクリンク」と呼ばれる米国「ルビコントレイル」というオフロードで試験を繰り返しているそう。

「ルビコントレイル」は、米国ネバダ州からシエラネバダ山脈を越えてカリフォルニア州へと伸びる全長22マイルの道。花崗岩でできた道のりは険しく、しかも天候によってその姿が変わってしまうため、最も過酷なトレイルと呼ばれる自然のオフロード・アドベンチャーパーク。

ここをクリアした4×4性能を持つJeepのモデルには「トレイル レイテッド」というバッジが与えられています。今回は各モデルの中でも特に悪路に自信があるモデルが集められたようです。

試乗車種はジープの代表モデル「Wrangler(ラングラー)」の中でも最強のオフロード性能を誇る「Wrangler Unlimited Rubicon (ラングラー アンリミテッド ルビコン)」、「Wrangler Unlimited Sport(ラングラー アンリミテッド スポーツ)」、「Wrangler Unlimited Sahara(ラングラー アンリミテッド サハラ)」。

オフロードの走破性を引き上げるリア電子制御式LSDを搭載する「Grand Cherokee Trailhawk(グランド チェロキー トレイルホーク)」、2Lターボエンジンを搭載する「Cherokee Trailhawk(チェロキー トレイルホーク)」。2019年2月にマイナーチェンジした「Renegade Trailhawk(レネゲード トレイルホーク)」を乗り比べ。

とはいえ、それぞれ地上高も違えば、トラクションのかかり方、接地性、機動性、そしてオフロードに適した走行のためのスイッチ操作の仕方も違います。

中でもダントツで余裕の走りをするのが「ラングラー アンリミテッド ルビコン」。悪路でより強い駆動力を発揮する副変速機付き「ロックトラック フルタイム4×4システム」が装備されていて、前後のディファレンシャルギアをロックする機能があります。また、シフトレバーの隣にあるレバーでセンターデフロックを作動させる最強の「4L」に切り替えれば、坂道の登りも下りも走破性が向上。安定してぐいぐい進みます。それにしてもブレーキペダルを踏んだ時の「ふかっ」という踏み加減は独特。

しかし、私が一番楽しかったのは「レネゲード トレイルホーク」。「レネゲード」というと、可愛らしくてコンパクトな街乗りSUVというイメージですが、「レネゲード トレイルホーク」は見た目はもちろんそうですが、悪路では違います。ほかのモデルに比べればタイヤサイズも小さく、同じ急こう配を走っても少し心配な部分もありますが、それでもきっちり上っていく頼もしさ。

最高出力が179psのエンジンと9速AT。駆動式にはオンデマンド式の4WD「セレクテレイン」が装備されていて、路面状況に合わせて「AUTO」「SNOW」「SAND」「MUD」の中から選び、さらに「ヒルディセントコントロール」を使えば低速を維持しながら走行することができます。

そうそう、タイヤと言えばこの試乗会で装着しているタイヤはすべて「BFGoodrich」(BFグッドリッチ)でしたが、大きなブロックで、さらにサイドウォールがしっかり作られているため、横からの衝撃にも強いタイヤだそう。その強さは、乗っていたクルマのタイヤがパンクした人のために空を飛ぶ飛行機からタイヤを落とし、その衝撃にも問題なくタイヤ交換ができた、という動画になっていましたが、それは凄い!

ところで今回私は「トレイル レイテッド」のバッジが3種類あることに気が付きました。聞くと周囲と文字がシルバーで中が黒、文字が赤いのは「ラングラー ルビコン」に採用されているバッジ。

周囲と文字がシルバーで、中が赤いのがラングラー以外で「チェロキー」などに採用されているバッジ。

そしてもうひとつ。周囲と文字がシルバーで中が黒のものがあり、それは「ルビコン」以外の「ラングラー」に採用されているバッジとのこと。しかし実は、この黒バッジだけ見逃してしまいました。

それにしても今回、この試乗会が無ければこのまま気が付かなかったかもしれない「トレイル レイテッド」3種類のバッジの発見。私にとってはこの情報が、今回の一番の収穫かもしれません。

(吉田 由美)