【マクラーレンGT発表会】軽量ハイパワーで使い勝手も良好

●圧倒的な速さだけではなく、日常の使い勝手も練られた「マクラーレンGT」

マクラーレンから新たに追加されたモデル『マクラーレンGT』を、発表会場で実際にチェックしてきました。

マクラーレンのロードカーシリーズには従来、3つのカテゴリーが存在しました。すなわちスポーツシリーズ、スーパーシリーズ、そしてアルティメットシリーズです。

ここに新たなジャンルとして加わるのが「グランドツーリング」系のシリーズで、その最初のモデルがマクラーレンGTということになります。

エンジンはリヤミッドシップに縦置き搭載されていて、V8ツインターボの4Lガソリンエンジンは620psと630Nmのトルクを発生。7速のDSGを介して後輪を駆動させますよ。

ちなみに0-100km/h加速は3.2秒。最高速度は326km/hに達するハイパースペックです。

シャシーに目を移します。

ボディはメイン部分をカーボンで構成し、前後のクラッシャブル部分にはアルミ材を使用することによって成り立っています。

サスペンションはダブルウィッシュボーンを前後に採用しています。アーム類をアルミ製とすることでバネ下重量と車両重量の低減に努めました。

全長は4683mm、全幅がドアミラーまで含めた状態で2095mm、全高は1213mmと大柄ですが、全身で高剛性・軽量な素材を使用したことによって車両重量は1530kgに収まっています。

マクラーレンGTは名前の通り、長旅にも使えそうな、そして日頃の使用にもユースフルな実用性を備えています。

たとえば最低地上高は同社モデル中ではやや高めの110mmを確保しています。またアプローチアングルも大きく確保することで、顎下部分を摺るといった日常使用で起きがちなあるあるを回避しています。

また大きな段差を乗り越える際などには、車高20mmアップさせることも可能です。

カーボンボディ後半には同じくカーボン製のリヤアッパー構造が組み込まれています。

この強靭なストラクチャーにより、Cピラーの部分にエクストラウィンドウを追加することが可能になりました。このためミッドシップスポーツカーにもかかわらず斜め後方の視界も大きく改善しています。

さらに同じセクションの強度によって、前後方向に長いラゲッジスペースを構築することができました。この部分には420Lのスペースがあります。

またフロントにも150Lのラゲッジスペースを設けていることが特徴です。

圧倒的な速さだけではなく日常の使い勝手まで真剣に考えられているのが、マクラーレンGTの特徴です。

価格は税込み2645万円(納車が2019年10月以降になる見込みのため、消費税を10%にて計算)と、もちろん絶対的に安価というわけではありませんが、内容を考えれば相当にバリューが高い製品と言えます。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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