内装は、1970年代の911をモチーフとした水平基調でよりワイドな印象が強まったダッシュボードが目を惹きます。中央には、10.9インチの大型モニターが配され、メーターパネルもセンターのタコメーター以外はデジタル化することで、ドライバー中心のコクピットでありながらも先進的な空間に仕立てられています。
また、ボディなどにアルミなどを多用することで軽量化も図られていて、サイズ拡大に伴う重量増を相殺することで、911に欠かせない高い機動力が確保されています。ボディ単体重量も先代よりも12kg軽い240kgとしながら、ボディの曲げ剛性とねじれ剛性はいずれも5%向上。さらに、リヤスポイラーをはじめとする空力パーツが電子制御式になり、走行安定性と燃費のバランスを最適化したとしています。
新型911のエンジンは、3.0Lの水平対向6気筒で、大型化されたターボにより過給圧が高められたほか、吸排気系の高効率化により450ps/6500rpmの最高出力と530Nm/2300-5000rpmの最大トルクを得ています。これは、従来型よりも30ps/30Nmアップとなり、新エンジンの出力特性に最適化された8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)のPDKが初めて搭載されるのもトピックス。
安全面では、ポルシェが世界初を謳う、新開発のウェットモードが標準装備されます。同機能は路面の水を検知し、それに基づいてコントロールシステムを調整してドライバーに知らせる機能。また、衝突被害軽減ブレーキや自動再発進機能付きアダプティブクルーズコントロールなどの先進安全運転支援システムも用意されています。レーンキープアシストも設定することで、ロングドライブに伴う疲労を大幅に軽減し、安全性の向上に寄与。84素子のLEDを用いたマトリックスLEDヘッドライトも採用されていて、周囲のドライバーを眩惑させることなく、より広い範囲をより明るく照らし出すことができます。
使い勝手の面では、コネクテッド機能の「Porsche Connect」がさらに進化しています。スマホを通じてドアの施錠状態や駐車位置が確認できるほか、ナビゲーションシステム、エアコン、オーディオなどを音声で操作できるボイスコントロールも充実しています。また、万一の事故や故障の際にワンタッチで「ポルシェ アシスタンス」に接続できる機能も搭載。
価格は「911カレラS」が16,660,000円、「911カレラ4S」が17,720,000円、「911カレラSカブリオレ」が18,910,000円、「911カレラ4Sカブリオレ」が 19,970,000円です。
(塚田勝弘)