日本中のレースファンが待ちに待ったTCR Japanシリーズが、大分県のオートポリスでいよいよ開幕しました。開催初日となる土曜日、サタデーシリーズと銘打たれたレース1は、風雨の中、まずは予選が行われました。
予選開始直後、前日の専有走行で全体トップだった #33 GO&FUN Squadra Corseの前嶋 秀司選手がコースオフするなど、全車テストを含めて初めてのウェットコンディションに苦戦します。
ここでポールポジションを獲得したのは、#18 KCMGのマシュー・ホーソン選手。気温16℃、そしてかなりの強風でタイヤの温まりも悪いであろう中、20分間の予選で周回できるほぼギリギリの8周目で、出走全15台中唯一の2分10秒台を叩き出し、オートポリスでの公式レコードタイムを記録します(もちろんこのレコードタイムはすぐ更新されますが)。
そしてその3時間後、サタデーシリーズ決勝を迎えます。
このTCRJ決勝の前に行われる予定だったスーパーフォーミュラの予選が、降り止まない雨と強風の影響で、翌日曜日に順延となったのですが、TCR車両のコースイン時刻が近づくにつれ雨はあがり、風こそ強いものの、逆にその風のおかげで遠くの空には若干の晴れ間も見えるほど、天気は好転した中での決勝スタートとなりました。
通常だとスタンディングスタートとなるのですが、やはりまだ路面はフルウェットということで、23分プラス1周のレースはセーフティカースタートとなりました。
SCラン解除となった3周目からは、スタート直後から特にジェントルマンクラスで、テールトゥノーズ、サイドバイサイドの激しいバトルが展開され、これぞツーリングカーのレースと言わんばかりの非常に見応えのあるレースとなりました。筆者のようにグループAやJTCCのレースを見たことのある世代の方なら、懐かしさすら感じられるレース内容だったのではないでしょうか?
気になるレース結果は、マシュー・ホーソン選手がオーバーオールクラスでポール・トゥ・ウィン、ジェントルマンクラスでは予選クラス3番手からスタートした、 #72 KCMGのYUKE TANIGUCHI選手が見事優勝し、両クラスでKCMGが記念すべきTCRJ初代ウィナーの栄冠を手にしました。
開幕前の下馬評をはるかに上回る素晴らしい展開となったTCRJ。明日の日曜日には今大会のレース2となるサンデーシリーズが開催されます。こちらも予選から非常に楽しみです!
(H@ty)