前年のオデッセイがヒットし、ホンダは1995年(平成7年)にクリエイティブムーバー第2弾としてライトクロカンと呼ばれる新ジャンルのCR-Vを発売、RAV4を追撃しました。そのほかでは、トヨタハイラックスサーフ、日産テラノ、スズキX-90などSUV系のモデルが続々登場。その中でこの年を代表する1台として取り上げるのはホンダインテグラタイプRです。
これまでタイプRはスーパースポーツカーのNSXに設定されていましたが、このインテグラに追加されることで、ようやく誰もがタイプRを体験できるようになりました。
搭載されている1.8L直4VTECエンジンはピストンをはじめ、カムシャフト、エキゾーストマニホールドなどファインチューンされ、最高出力200psまで向上しています。トランスミッションはエンジンの高回転化に合わせてクロスレシオ化された5速MTを採用。さらにトラクション性能を向上させるためにヘリカルLSDを装着しました。
初代インテグラタイプRの中古車の現在の流通台数は39台。3カ月前は35台だったので増加傾向となっています。平均価格は3カ月前の約101万円から現在は約119万へと約18万円も値上がりしています。中古車の平均走行距離は約11.5万kmから約11.3万kmまで減少していおり、走行距離の少ない物件が増えて平均相場が上がっているようです。
初代インテグラタイプRの中古車価格帯は約73万〜約280万円(応談を除く)で、極端に走行距離の少ないクルマは見当たりません。グレードはほとんどがタイプRで、わずかに装備が充実した上級グレードのXがある程度です。
(萩原文博)