鈴鹿8耐にカワサキのファクトリーチームが復活! WSBK4年連続王者のジョナサン・レイも参戦決定

■1993年以来の優勝を目指して「カワサキレーシングチーム」が必勝体制で参戦

ここ最近の鈴鹿8耐は、2015年からヤマハのファクトリーチームが4連覇を飾っています。それに対抗すべく、2018年はホンダもファクトリーチームを復活させて話題となりました。今年の鈴鹿8耐は7月28日に決勝が行われますが、そこでもヤマハ&ホンダの両ファクトリーチームががっぷり四つで優勝を争うことになるだろう、と思われていました。

しかし、そんな二強に待ったをかける存在が現れました。なんと、川崎重工がファクトリーチーム「カワサキレーシングチーム」として参戦することを発表したのです!

カワサキが鈴鹿8耐を制したのは、1993年のこと。今のところ、それがカワサキにとって最初で最後の鈴鹿8耐での優勝となっています。

ここ最近、カワサキはファクトリーチームとして鈴鹿8耐には参戦していませんでした。直近の5年はカワサキモータースジャパン(カワサキのオートバイ等の販売会社)から「カワサキチームグリーン」が参戦して、 2016年と2017年は2位、 2018年は3位の座を獲得。表彰台には登っていたものの、総合力ではファクトリーチームであるヤマハとホンダの後塵を拝していたのも事実です。カワサキのファクトリーチーム復活は、ライムグリーン色の血が流れているカワサキファンにとってはビッグニュースと言えるでしょう。

ライダーのラインナップも超強力です。スーパーバイク世界選手権(WSBK)で2015年から前人未到の4年連続チャンピオンを続けているジョナサン・レイが登場します! レイとトリオを組むのは、2018年ブリティッシュスーパーバイク選手権チャンピオンで今年からレイの同僚としてWSBKを戦っているレオン・ハスラムと、同じくWSBK参戦中のトプラック・ラズガットリオグルです。レイは2012年、ハスラムは2013年と2014年に鈴鹿8耐での優勝しており、実力・経験ともに申し分なしと言えるでしょう。ラズガットリオグルは日本ではあまり知られていませんが、2018年のWSBKでランク9位に入ったトルコ人ライダーです。

マシンはWSBKで活躍しているニンジャZX-10RR(写真)の鈴鹿8耐仕様となります。

川崎重工業株式会社・モーターサイクル&エンジンカンパニープレジデントの堀内 勇二氏は以下のようにコメントしています。

「2014年に川崎重工グループのチーム(カワサキチームグリーン)で13年ぶりに復活して以来、当社グループ一丸となって優勝を目指してこのレースに挑み、結果は2016年と2017年は2位、2018年は3位でした。
特に昨年は、スーパーバイク世界選手権(以下、WSBK)4年連続チャンピオンのジョナサン・レイを参戦させて挑みました。トラブルもあり、結果は3位でしたが、十分に勝利の可能性がある走りであったと思います。
今回こそは、1993年以来の優勝を果たすべく、川崎重工のファクトリーチーム『カワサキレーシングチーム』(KRT)で参戦することに致しました。
今回参戦のライダー、ジョナサン・レイ及びレオン・ハスラムとってより慣れ親しんだチーム体制となるため、今まで以上に彼らのポテンシャルを引き出しくれるものと思います。
また、今回新たにWSBKで活躍中のトプラック・ラズガットリオグルも参戦します。
ぜひ応援のほど宜しくお願い致します」

ついに3メーカーのファクトリーチーム対決が実現する今年の鈴鹿8耐は、例年以上にヒートアップした戦いを見ることができそうです!

■チーム名
Kawasaki Racing Team

■マシン
Ninja ZX-10RR

■監督
ギム・ロダ

■ライダー
・ジョナサン・レイ

生年月日:1987年2月2日
出身地:イギリス
所属:KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBK
主な戦績:2015年以降「スーパーバイク世界選手権」で4年連続チャンピオン

・レオン・ハスラム

生年月日:1983年5月31日
出身地:イギリス
所属:KAWASAKI RACING TEAM WORLDSBK
主な戦績:
2018年「ブリティッシュスーパーバイク選手権」チャンピオン
2017年「ブリティッシュスーパーバイク選手権」3位
2016年「ブリティッシュスーパーバイク選手権」2位
2015年「スーパーバイク世界選手権」4位

・トプラック・ラズガットリオグル

生年月日:1996年10月16日
出身地:トルコ
所属:TURKISH PUCCETTI RACING
主な戦績:
2018年「スーパーバイク世界選手権」9位
2017年「スーパーストック1000」2位
2016年「スーパーストック1000」5位
2015年「スーパーストック600」チャンピオン

(長野達郎)