日本のベンチャー企業「FOMM」が中国企業と水上走行可能な小型EVを共同開発へ

スズキで2輪車の開発に携わった後、トヨタ車体でパーソナルEV「COMS(コムス)」の開発を手掛けた鶴巻日出夫氏が2013年2月に独立して立ち上げたのが、神奈川県川崎市に拠点を置くベンチャー企業「FOMM」(First One Mile Mobilty)。

1年後には世界最小クラスの小型EV「FOMM コンセプト One」の開発に成功。運転者による踏み間違い事故を未然に防ぐ新操作系「ステアリング・アクセル」や、水害が多い地域でも緊急時に「水に浮き、水面を移動する」構造設計など独創的な特許技術を採用しており、本年3 月にはタイの生産工場にて、初の自社製品となる「FOMM ONE」の量産を開始しました。

FOMM ONE は、インホイールモーターを核とした駆動設計技術や、小型モビリティに適したパッケージ設計技術により、超小型ながら大人4 人が乗車できるコンパクトEVとなっており、バンコク国際モーターショー2019では会期中に約1,700台の新規予約を受注したそうです。

そしてFOMMは今回、中国国内において2 つの研究開発センターと19 か所の生産拠点を保有する中国上海汽車のグループ企業SHAC(上海匯衆汽車製造有限公司)と共同開発契約を締結したと発表しました。

SHACは自動車のシャシー開発/製造を主な事業としており、複数の大手自動車メーカーに対して自社製品を提供しています。FOMMの小型軽量化技術をベースに、低コストなEV プラットフォームを共同開発するもので、同社は今回のSHACとの契約により、R&D 型モビリティメーカーとして世界展開を図る考えのようです。

Avanti Yasunori・画像:FOMM )

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FOMM https://www.fomm.co.jp/

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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