かつての英国スポーツカーメーカーブランド「MG」から11人乗りバンやEVが登場【バンコク・モーターショー2019】

●ハイエースのライバルとなるか? MGから対抗モデルが登場

3月下旬、タイ王国バンコク郊外で開催されたバンコクモーターショーでのMGブースでの模様です。

MGといえば英国で生まれたブランドで、コンパクトなスポーツカー作りで有名なメーカーでしたが、現在は中国の上海汽車グループに属しています。

まず注目したのがV80と呼ばれる多人数乗用のバンです。タイでは観光用や送迎用などで多くのハイエース(コミューター)が使われています。そのハイエースに対抗するモデルとして投入されるのがV80です。

ボディサイズは全長が4950mm、全幅が2000mm、全高が2130mmでハイエーススーパーロングと比べると全長は430mm短く、幅は120mm広いというディメンションです。ハイエースは13人乗りが標準ですが、MGは11人乗りと乗車定員ではハイエースが優れます。

搭載されるエンジンは136馬力/330Nmの2.5リットルディーゼルターボで、6速のATもしくはMTが組み合わされます。ハイエースのエンジンが3リットルディーゼルターボで136馬力/300Nm、4速ATまたは5速MTですから、スペック的にMGが優位ということになります。

価格はMGのMTが98.8万バーツ、ATが103.8万バーツ。ハイエースはMTで122.1万バーツ、ATが125.7万バーツとMGはかなり価格を抑えていて、ここでも勝負をかけるようです。

また今回のバンコクモーターショーではピュアEVとなるZS EVコンセプトビークルを展示。注目を浴びていました。

(文:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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