アジア初公開となる「MITSUBISHI e-Yi CONCEPT」は次期アウトランダーPHEV!?

●「MITSUBISHI e-Yi CONCEPT」が上海モーターショーに登場

三菱自動車が、2019年4月16日(火)から25日(木)まで上海で開催される「第18回上海国際モーターショー」の出展概要を発表しました。

同社が注力している電動化技術、4WD技術、そして先進運転支援(ADAS)技術やコネクテッドカー技術などを備えた次世代クロスオーバーSUVのコンセプトカー「MITSUBISHI e-Yi CONCEPT(イーイーコンセプト)」をアジアで初披露するほか、中国現地生産車であるエクリプス クロス、アウトランダーを出品。

また、共同でブース展開される広汽三菱ブランドとして、2018年発売を開始した電動車SUVの「祺智(チーツー)EV」と「祺智(チーツー)PHEV」の2台を出品するとしています。

注目の「MITSUBISHI e-Yi CONCEPT」は、デザインや技術要素から「MITSUBISHI ENGELBERG TOURER」のコンセプトをさらに発展させたモデルと思われます。

「MITSUBISHI e-Yi CONCEPT」は、ツインモーター4WDのプラグインハイブリッド(PHEV)。電気とガソリンで走るPHEVならではの長い航続距離と、気象条件や路面状況を問わず、安心してドライブできる高い走行性能や耐久性を実現するとしています。

また、優れたパッケージングによる3列シートの採用により、多人数乗車と多彩な収納を両立しているのも特徴。コンセプトからすると、やはり次期アウトランダーか!? という期待をさせる内容になっています。

外観は、フロントは三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を進化させ、左右から中央に向かって包み込むバンパーのプロテクト形状と、フロントグリル部を水平、垂直基調のスクエアなラインで構成することで、堂々とした車格感のあるデザインになっています。

リヤもシャープに六角形に切り落とした形状で力強い印象を付加するとともに、テールランプを水平に車幅いっぱいまで配置することにより、安定感を演出し、堂々たる雰囲気を醸し出しています。

搭載されるエンジンは2.4LのPHEV専用ガソリンで、シリーズ走行モードにおける発電では、高出力ジェネレーターによる高い回生率を発揮。さらに、余裕のある排気量、優れた熱効率により、静粛性や燃費性能の向上に貢献するとしています。EV航続距離は70km以上(WLTP)で、満充電・燃料満タンの状態からの総航続距離は700km以上(WLTP)を確保。

4WD技術では、フロントとリヤにモーターを搭載する高出力・高効率のツインモーター方式のフルタイム4WDとし、ランエボで培われたノウハウを活かした前輪左右の駆動力配分をブレーキで制御するヨーコントロール(AYC) が採用されます。さらに、走る・曲がる・止まるといった運動性能を飛躍的に高める車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」を搭載。

ツインモーター方式のフルタイム4WDにより、前後駆動力配分のレスポンスが優れているほか、立ち上がりから最大トルクを発揮するモーター駆動ならではの力強い加速感も特徴だそう。「S-AWC」の採用により走行性能を向上させ、SUVらしかぬ軽快で気持ちのよいハンドリングを実現させるほか、未舗装路や雪道などの滑りやすい路面での空転を抑え、路面にしっかりと駆動力を伝えることで安定性も確保するとしています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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