■ドライカーボンと同じ製法を採用した「GフォースSS」は2万6500円(税別)で5月発売予定
2009年には日本企業で初めて「インナーバイザー付きシステムヘルメット」を発売するなど、先進的な取り組みで知られるウインズジャパン。5月発売予定の最新モデルとして「GフォースSS」を展示していました。
ウインズジャパンといえば、最近はドライカーボンをシェルの素材に用いたヘルメットが人気を集めていますが、その製法には強いこだわりがあります。
一般的なカーボンの製法(いわゆるウェットカーボン)は、繊維素材を型に入れて、そこに樹脂を流し込んで成形します。一方、ウインズジャパンでは、あらかじめ繊維素材に樹脂を浸透させた「プリプレグシート」を採用し、繊維の向きや位置を考慮しながら6層も重ねます。そしてプレス時には帽体の内部からエアーバッグ法で加圧するとともに外部からは真空引き法にて減圧することで、余分な樹脂を極限まで取り除きながら加熱して硬化させます。
「PPVA製法(プリプレグ インナープレッシャー 真空引き エアーバッグ製法)」という独自製法なのですが、こうすることで、優れた耐衝撃性と分散性、軽量化を実現しているというわけです。
このPPVA製法を用いて作られたのが、ドライカーボンシェル採用の「AフォースRSジェット」というインナーバイザー付きジェットヘルメットです。表面のカーボン地が目を引きます。
今回展示されていた「GフォースSS」は、その「AフォースRSジェット」をベースに製造方法も継承しつつ、シェルの素材をドライファイバーに変更したものです。
うれしいのはそのリーズナブルなプライスです。「AフォースRSジェット」が3万8000円(税別)なのに対して、「GフォースSS」は2万6500円(税別)となっています。シェルの素材が変わったため重量は増加しましたが、その差はわずか80gほど。
また、「AフォースRSジェット」はカラーがカーボン地の1色だけですが、「GフォースSS」はマットブラック、メタリックブラック、クールホワイト、マットアイアンレッド、メタリックブルーと、豊富なカラーバリエーションも魅力なのです。
「GフォースSS」ではオプションのフェイスガードを追加することで、フルフェイスタイプにスタイルチェンジすることができますが、その特徴も「GフォースSS」はしっかりと継承しています。
さらに、空気を多く取り入れてヘルメット内の熱気を排出する大型のベンチレーションや、眩しい日差しを防いでくれるインナーバイザーといった快適機能も同様に備えています。
コストパフォーマンスに優れる多機能なジェットヘルメット「GフォースSS」、これからのツーリングシーズンに活躍してくれそうですね。
なお、インナーバイザー付きカーボンフルフェイスヘルメット「AフォースRS」には、5月にカラーリングモデル「フラッシュ」が加わります。価格は3万9000円(税別)です。
(長野達郎)
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ウインズジャパン
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