GfKジャパンが2018年のドライブレコーダーの販売動向を発表しました。2018年のドライブレコーダーの販売台数は、前年比28%増の139万台。前後カメラ搭載モデルの数量構成比は、前年の1%から18%にまで拡大しているとのこと。
ドライブレコーダーの普及が進んでいるのは、2017年10月の東名高速道路のあおり運転事故(事件)などがきっかけで、ニュースや動画投稿サイトでたびたび取り上げられているからでしょう。前方だけでなく後方用カメラも増えているのは、あおり運転に対する対策も多分にあるはずです。
GfKジャパンの調査によると、前後カメラ搭載モデルや運転支援機能搭載仕様など、高価格帯の製品が拡大したことで、ドライブレコーダー全体の税抜き平均価格は前年から12%上昇して15,700円となっています。その結果、金額前年比は44%増に達したそう。
販売チャネル別の数量構成比は、店頭販売が74%、インターネット販売が26%で、数量前年比をみると店頭販売では29%増、インターネット販売では25%増と店頭販売のほうが伸び率は高くなっています。これは、カー用品店などで製品を購入し、その場で取り付けを依頼するといったニーズが高まっており、ドライブレコーダーの取付を自分でやらない層、つまり、ある程度幅広い層にも浸透しつつあるともいえます。
フロントとリヤの2カメラがセットとなった前後カメラ搭載モデルの製品ラインナップは拡大傾向にあり、先述したように、ドライブレコーダー販売における前後カメラ搭載モデルの数量構成比は前年の1%から急伸して18%に。店頭販売に絞ってみると、同モデルの数量構成比は19%と、インターネット販売における構成比(14%)を上回っています。後方への配線など設置の手間がかかることから、GfKジャパンでは、店頭での購入需要は高いと分析しています。
また、夜間撮影モードに対応したモデルの数量構成比は、前年の72%から79%に拡大。衝突や車線逸脱を警告するなどドライバーの安全運転をサポートする運転支援機能搭載モデルの数量構成比は31%から43%に急伸し、事故を未然に防ぐための機能も消費者に支持されていることがうかがえます。
ドライブレコーダーは、年々急速な機能進化を遂げていて、高機能モデルが市場成長をけん引。同社は、今後は新規ユーザーの需要に加えて、すでにドライブレコーダーを購入した層の買い替え需要も徐々に顕在化すると見込まれ、市場は引き続き好調に推移すると見ています。
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(塚田勝弘・表:GfKジャパン)