電動コンセプトとトライトンのスペシャルモデルを披露した三菱【バンコク・モーターショー2019】

三菱自動車は第40回となるバンコク・モーターショーに、EVのコンセプトモデルである「e−エボリューションコンセプト」と、トライトンのスペシャルモデル「トライトン・アブソルート」をメインステージに据えました。

e−エボリューションコンセプトは、2017年の東京モーターショーでワールドプレミアしたコンセプトカーですが、タイにこのコンセプトを展示したのは大きな意味があります。タイも他国と同様にEVの普及には積極性をもって取り組んでいる国なのです。タイは水力発電による発電により、再生可能エネルギーが得やすいこともあり、EVには有利な国だからです。

一方、トライトンのスペシャルモデル「アブソルート」は、金属を削りだしたような頑丈なイメージが光る、ソリッド感にあふれるモデルとなっています。正式なアナウンスはありませんでしたが、標準モデルと比べるとグランドクリアランスも増やされているようです。

プレスカンファレンスでは、MMTh(三菱自動車タイランド)の一寸木守一取締役兼CEOが取り扱い車種を紹介する前に「私どもがお見せするこれらのクルマは“Drive your Ambition”(注:「三菱自動車は、大きな志を持つことで生まれる独創的で存在感のある商品・サービスを通じて、世界中のお客様とともに成長していきます」という意味) 」に基づき開発されています。それはここに展示しているクルマ、すべてに共通します」と語りました。

トライトン、パジェロスポーツと紹介したのちに、好評を得ているエクスパンダーについて、納車までの時間がかからない状態になったことを告げました。また、SUV系だけでなく、シティカーも重要であることを述べたのちに、アトラージュとミラージュを紹介。そして5つのクラスでカー・オブ・ザ・イヤーを受賞していることを強調しました。

最後に一寸木氏は「“Drive your Ambition”は単なるキャッチフレーズではなく、新しい経験を得るための決心であり、お客様が新しいチャレンジと成功に出会うために、自分達がいる」と締めくくりました。

一寸木氏のスピーチが終わると、ステージでは未来的なダンスショーが始まり、一気に場が盛り上がります。派手な演出もバンコクモーターショーの見どころのひとつと言えます。

(文・写真:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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