【クーペか? セダンか? それともSUV? 新VIZIVの正体を勝手に推理!】
●3月5日(火)にジュネーブ国際モーターショーで世界初公開
スバルは、3月5日(火)からスイス・ジュネーブで開催される第89回ジュネーブ国際モーターショーにおいて、コンセプトカー「SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT(スバル ヴィジヴ アドレナリン コンセプト)」を世界初公開すると発表しました。
VIZIV(ヴィジヴ)とは、「Vision for Innovation」を語源とする造語(「革新のための未来像」の意)です。
現在のところ、スペックなどを含めてコンセプトカーの詳細は不明。「VIZIV」は最近のスバルのコンセプトカーでよく使われる名称ですが、そのあとに続く「アドレナリン」という言葉からすると、スポーツカーのカテゴリーに属するモデルとなるのでしょうか。確かに公開された写真を見てみると、クーペっぽいシルエットが伺えます。しかし、写真の大部分は暗くなっていて、気になるところがよく見えません…。
そこで、フォトショップを使って写真を明るくして見たところ、ちょっとだけディテールを垣間見ることができました! では、各部をチエックしてみましょう。
まずは、ドアミラー。これは元の明るさの状態の写真でもお分かりのとおり、かなり薄い形状。鏡面の代わりにカメラを設置したデジタルアウターミラーとなっているようです。気になるのは、その下に見えるフロントフェンダーです。ヘッドライト上端からラインがつながっており、かなりアグレッシブな造形のオーバーフェンダーとなっています。また、フロントフェンダー後端が凹んでいるのですが、ここにエアアウトレットが設けられているのかもしれません。
続いてフロントバンパーなのですが、サイド部分の大胆な造形が目を惹きます。コーナー部分を伸ばして(ここができるだけ伸びている方が、空力的には有利と言われています)、その内側をエアインテークダクトとしています。ここら辺のデザインは、昨年3月にジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカー「VIZIVツアラーコンセプト」との共通性もうかがえます。
気になるのが、フロントウインドウ上部を見ても「アイサイト」を連想させる造形がないこと。最近のスバルのアイデンティティの一つといえる機構であるだけに、これまでのコンセプトカー(VIZIVシリーズ)でもアイサイト的なデザインが施されていたのですが、それがこのVIZIVアドレナリンコンセプトには見当たらないのです。
コンセプトカーだからアイサイトのことは考えていないのか、従来のステレオカメラ式とは異なるアイサイトの搭載が想定されているのか、謎です。
もう一つ気になったのが、ボンネット。インタークーラー用のエアダクトが存在していません。ということは、ターボではなく自然吸気エンジンが搭載されているのでしょうか。しかし、ボンネット後端に目をやると、エアアウトレットが設けられているではありませんか。ここも気になる部分です。
最後に、リヤ部分をチェックしてみます。サイドウィンドウの後ろ側が切り上がっていて、ボディ形状は2ドア・クーペのように思えたのですが、モリモリッと盛り上がっているリヤフェンダー部分をよく見てみると…
リヤドアの切り欠きのような、黒いラインが縦に走っているような気がします。ひょっとするとこのVIZIVアドレナリンコンセプトは、2ドア・クーペと思わせておいて、じつは4ドア・セダンなのかもしれません。そして、写真の背景が荒れ地であること、路面とボディとのクリアランスが広いことを考えると、SUVのカテゴリーに属するモデル?とも推測できます。
そんな謎がいっぱいのVIZIVアドレナリンコンセプトの全貌が明らかになるのは、日本時間の3月5日(火)18時45分。ジュネーブ国際モーターショーのSUBARUブースで行われるプレスカンファレンスで、世界初公開となります。
(長野達郎)