【ヴェゼル1.5Lターボ試乗】レギュラーガス仕様ながらしっかりたっぷりトルク。シャシーも進化してます

●新たに追加された1.5L直噴ターボは専用装備も追加

ホンダのコンパクトSUV・ヴェゼルはこれまで、1.5L自然吸気ガソリンエンジンとハイブリッド仕様の2つのユニットを搭載して好調に売り上げを伸ばしてきました。

そんなヴェゼルに、1.5L VTECターボエンジンを搭載した『ツーリング ホンダセンシング』(FFのみ。290万3040円・オプション品含まず)グレードが追加されましたので報告します。

全長4340mmで全幅1790mm、全高1605mmのコンパクトで扱いやすいボディには、今回新色の『プレミアムクリスタルブルー・メタリック』と『スーパープラチナグレー・メタリック』が設定されました。

ツーリングの見た目での特徴としては、ブラック塗装の専用ヘッドライトガーニッシュ、クロームメッキの専用フロントグリルなどがあります。

またブラックの専用フロントバンパーロアグリルも装着されています。これは一見、既に販売されている『RS』と見分けがつきにくいのですが、RSのそれはハニカム形状になっており、ツーリングは横桟(さん)を強調したものとなっています。

ボディの下部にはRSと同仕様のボディロアガーニッシュが装着されています。

グレー塗装の18インチアルミホイールもツーリング独特の装備となっています。リヤに回ると左右2本出しのエキパイフィニッシャーが装着されていることがわかります。

インテリアではダークグレーとブラウンのツートンカラーの専用コンビシートが標準装着されます。オプション装備としてツーリングとハイブリッドZのみ選択可能な、ブラック本皮シートも用意されています。

早速試乗してみました。

1.5L直噴ターボは吸排気ともに連続可変バルブタイミング・コントロール機構を備えたもの。

最高出力は172ps/5500rpmで、最大トルクは22.4kgm/1700〜5500rpmとなります。

レギュラーガソリン仕様のターボということを念頭において試乗したのですが、想像以上にしっかりとトルクが盛られていることに感心しました。最新のターボ車らしくターボラグはほとんど感じさせず、どんな回転域からでも強い加速力が得られるのはツーリングの圧倒的な魅力です。

1360kgと軽くはないボディをぐいぐいと引っ張って行ってくれます。

シャシー関係でもツーリングは独自の進化を遂げています。ヴェゼルでは初採用となるアジャイルハンドリングシステムが採用されました。これはコーナーにおいてスピードやステアリング切れ角などから車両の動きを予測し、4輪を独立してブレーキ制御し、ヨーの発生を促進するというものです。

ボディの振動やたわみを抑制するパフォーマンスダンパーも(専用装備ではありませんが)前後に装備されており、向上したトルクにしっかり対応してくれる土台ができています。

2013年の登場からはや6年が経過したベゼルですが、今乗ってみても古さを感じる部分はありません。直噴ターボという新しい武器を手に入れたことで、さらにSUV戦線での勝率を上げていきそうです。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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